第1局第1日のポイント 渡辺、王狙う▲9七角 精度高い事前準備

[ 2021年1月11日 05:30 ]

スポニチ主催第70期王将戦7番勝負第1局第1日 ( 2021年1月10日    静岡県掛川市・掛川城二の丸茶室 )

王将戦第1日・A図(渡辺vs永瀬)
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 【第1日のポイント 関口武史】渡辺明王将に永瀬拓矢王座が挑戦する第70期王将戦7番勝負が開幕。振り駒の結果、先手を得た渡辺は角換わりを選択。永瀬も堂々と受けて立ち、前例をたどりハイペースで進んでゆく。桂を取り合い▲6九飛と回り、渡辺の攻め、永瀬の受けと戦いの構図がはっきりした。

 渡辺の▲7五桂~▲9七角(A図)の自陣角が用意の一手。永瀬の7五の金を狙いつつ遠く5三王をにらんでいる。△8六歩では▲同銀で勢いが加速する。本譜△6三桂にも金を取り返す手順の指し手は早い。精度の高い事前準備に渡辺の王将戦に懸ける執心を感じる。研究合戦を離れ、一手のミスが優劣を左右する中盤戦の難所を迎えた両者。指し手のペースも落ち着き、面白くなってきた。(スポニチ本紙観戦記者)

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