ロバート・キャンベル氏、バイデン“新”大統領は“妥協の名人”勝利宣言スピーチでも感じた2つのこと

[ 2020年11月8日 19:04 ]

ロバート・キャンベル氏
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 日本文学研究者のロバート・キャンベル東大名誉教授(63)が8日放送の、日本テレビ「真相報道バンキシャ!」(日曜後6・00)に出演。アメリカ大統領選について、総括する場面があった。

 米主要メディアは7日、米大統領選で民主党のバイデン前副大統領(77)が勝利したと速報。激戦だった最重要州の東部ペンシルベニアを制し、当選に必要な選挙人の過半数を獲得した。共和党のトランプ大統領(74)は「絶対に諦めない」と強調し、さらなる法的措置に意欲を示しており、最終決着するかどうかは不透明な状況となっている。

 キャンベル氏も、ペンシルベニア州で郵便投票を用いて1票を投じたそうで「今回は有権者の66%が投票したという驚異的な投票数で。私の1票も1億4000万分の1で、きちんと数えられたことにとてもほっとしています」と話した。

 「私が投票した地域では、開票の作業場を24時間生配信していたんです。直接投票も郵便投票も、等しく民意の一つとしてカウントすることが可視化されたこともあって、たくさんの人が見ていたんです」と公平性を強調。「バイデン氏は、常に真ん中を見据えて人と組むことをしている政治家なんですね。言い換えれば“妥協の名人”。難しい交渉事を我先にではなく、相手を見ながら探っていくという、アメリカでは忘れられかけている政治家なんです」と次期大統領について語った。

 「勝利宣言のスピーチでも、2カ所くらいでそれをすごく感じたんですね。1つ目は冒頭で、そこにいる地元の首長たちの名前を1人ずつ挙げていたんです。目配せをして、そこにいる人たちを評価していく姿勢があって」。「もう1つは『分断の傷を癒やす時だ』と何回も繰り返したんです。讃美歌や旧約聖書を引用して、保守派の有権者たちにも安心を与え、自分たちのアイデンティティーが肯定されているイメージを作っていった。それは、この4年間欠けていた視点だと思います」と評した。

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2020年11月8日のニュース