TBS社長「消えた天才」過剰演出で“出演者”にも謝罪

[ 2019年9月25日 16:39 ]

 TBSがバラエティー「消えた天才」(日曜後8・00)の過剰演出をめぐり、映像を加工された当時12歳の男性に対して謝罪していたことが分かった。同局が佐々木卓社長の25日の定例記者会見で明らかにした。

 同局幹部は男性と直接会って「ご説明して、お詫び申し上げました」と報告した。

 TBSによると、先月11日の放送で、野球のリトルリーグ全国大会で全打者三振の完全試合を達成した当時12歳の投手の試合映像を放送した際、映像を早回しすることで実際の投球よりも速く見えるように加工。捕手へ届くまでの約0・5秒間を2割程度速くしていた。放送した31球のうち7球の映像は過剰に加工されていた。

 投球について、野球解説者の野村克也氏(84)、桑田真澄氏(51)が「速いな」などとコメントする場面も放送。このシーンについて、TBS幹部はこの日、「(加工前の)ノーマルな映像を(両氏とも)ご覧なったと聞いている」と説明した。また、謝罪した選手側の反応については「一般の方なので、どんな反応だったかについては、発言を差し控えたい」と述べるにとどめた。

 また、製作サイドが男性には放送前に映像を加工することを「お伝えしていなかった」としており、放送を見た男性からも映像を加工したのではないかとの指摘もなかったという。

 「消えた天才」を巡っては、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りすると決めている。TBSは、同番組の放送を中止しており、当面は特番で対応する方針を示している。

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2019年9月25日のニュース