宮城県出身の宝塚花組トップ娘役・仙名彩世が本拠地に別れ 3・11に「心の葛藤も」

[ 2019年3月11日 18:27 ]

宝塚大劇場に別れを告げる宝塚歌劇団花組トップ娘役の仙名彩世
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 宝塚歌劇団花組公演「CASANOVA」の千秋楽が11日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、トップ娘役の仙名彩世(せんな・あやせ)が本拠地に別れを告げた。

 本公演終了後には、思い出のナンバーをつづった「サヨナラショー」を約15分上演。ヒット作「ポーの一族」から「永遠の愛」などを歌い上げた。

 最後は緑の袴(はかま)で大階段を下り立ち、立ち見までビッシリの客席にあいさつ。宮城県出身の仙名は、冒頭でこの日が東日本大震災から8年だったことに触れ「各地で追悼の行事が行われている中、私がこうして卒業の祝福を頂けることに心の葛藤も感じております」。

 本人によると震災当時、公演の合間だったこともあり実家で被災。その時、周囲から「こんな時だからこそ」と舞台に立つことをすすめられたという。この日もあいさつで当時のことを振り返り「8年前に宝塚に戻って舞台を務める、ということを決意したからこそ、私は今、この場に立たせて頂いております。あの時に私の背中を押してくださったすべての方々に心から感謝申し上げます」と深々と頭を下げた。

 さらに、トップスター明日海(あすみ)りおの相手役を務めたことに感謝し「明日海さんのお隣に立たせて頂いたことで、私の人生は180度…、いや720度ぐらい変わったように思います! 600年でも1000年でも宝塚を愛し続けます!」と締めくくった。仙名は29日に東京宝塚劇場で開幕する東京公演の千秋楽4月28日を最後に退団する。

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2019年3月11日のニュース