立川志らく 寅さん愛を熱弁「何をやっても渥美さんだけれど全部うまい」

[ 2016年9月1日 20:47 ]

渥美清さん没後20年のトークショーを行った立川志らく

 落語家の立川志らく(53)が1日、「俳優渥美清 没後20年を迎えて」と題したトークショーを都内で行った。

 映画評論家としても知られる志らくはもともと洋画志向だったが、渥美さんが師匠の立川談志さんと親交があり「周りに敬愛する人があまりに多かった」という理由で、代表作「男はつらいよ」シリーズを見始めたという。すると全48作を3回ずつ一気に見るほどはまり、「何年かしたら、寅さん博士と呼ばれるようになった」と胸を張った。

 渥美さんの魅力については、志村喬さんと比較し「志村さんは技巧派で、役によって全くの別人になれる日本最高の名優。渥美さんは何をやっても渥美さんなんだけれど、全部うまい。そんな役者は他を探してもいない」と説明。そして、「“男はつらいよ”に出ていなかったら、いろんな芝居をやって違った形で日本を代表する役者になっていたはず。でも、寅さんを残してくれたことの方が大きい」と評した。

 同シリーズでは、第15作「寅次郎相合い傘」の浅丘ルリ子(76)との相合傘のシーン、第32作「口笛を吹く寅次郎」の竹下景子(62)との別れのシーンを挙げ「リリー(浅丘)とは愛し合っているのが分かるシーンで、渥美さんがものすごく格好いい。竹下さんとは一番結婚に近づいた作品で、心から一緒になってほしかったと思えた」と絶賛。その上で、「30作を過ぎると、寅さんが恋愛の達人になって指南するようになる。1回もうまくいっていないのに、そこがすごい」と持論を展開した。

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