PL学園野球部OB漫画家、後輩激励「野球に集中して頑張って」

[ 2015年7月20日 08:45 ]

PL学園野球部OBの漫画家なきぼくろ氏は、自著「バトルスタディーズ」と、商売道具の絵筆を手に後輩たちにエールを送った

 高校野球の名門で、今春から部員募集を停止するなど廃部の危機にあるPL学園(大阪府富田林市)が20日、高校野球選手権大阪大会で3回戦(みどり清朋戦)に臨む。同部OBで週刊モーニングに野球漫画「バトルスタディーズ」を連載する、なきぼくろ氏(29)が本紙の取材に応じ、後輩たちに「野球に集中して頑張って」とエールを送った。

 同漫画は、PL学園によく似た「DL学園」が舞台。「フィクションですが、PLの経験から描いた部分もある」という。1年生が3年生の配膳や洗濯など身の回りの世話をする、厳しい上下関係の描写は「実体験」。食事の盛りつけにまで気を配る様子などが、ユーモアを交えて描かれる。

 PLは13年2月に部内暴力が発生。校長が監督を兼任しており「しっかりした指導者がいない中、つらいと思う」と後輩を心配する。上下関係が招いた事態との見方もあるが「(漫画では)良いか悪いかは描かない。ただ自分は我慢や努力などを学んだ。判断は読む人に委ねる」としている。

 自身は03年夏の甲子園に右翼で出場。緻密で真摯(しんし)なPL野球の魅力を「弱い相手にも手を抜かずコテンパンにする、ライオンのようなところが好き。笑わんし、ガッツポーズもせんしカッコいい」と強調。「僕が描くことで、現役生に勇気を持ってもらえたらうれしい」と話している。

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