タモリ「仕事してる感じじゃない」 復活「ブラタモリ」で町歩き満喫

[ 2015年4月11日 07:17 ]

NHK「ブラタモリ」の長崎ロケで、池島炭鉱内に入り石炭掘りに挑戦したタモリ

 タモリ(69)が街をぶらぶらしながら歴史や魅力に迫るNHK「ブラタモリ」(土曜後7・30)が、11日、3年ぶりにレギュラー番組として復活する。第1弾は長崎県で、タモリにとって小学校の修学旅行以来57年ぶりの訪問。人生で初めて炭坑内に潜入したり、坂道や側溝など独自の着眼点で街を満喫。全国ロケに繰り出した“町歩きの達人”に密着した。

 ヘルメットにヘッドライトを装着したタモリが、少年のような笑みを浮かべてトロッコに乗り炭坑内に潜入。01年に閉山した九州最後の炭鉱・池島炭鉱の坑内に入り、ひんやりとした坑道を歩きながら採掘現場を見学。巨大な削岩機を動かして採掘作業にも挑戦し「貴重な体験ができた。ここから日本の工業化が始まったのか」と感慨たっぷりに話した。

 「ブラタモリ」は08年に単発番組で放送されレギュラー放送は4度目。これまでは訪問地が東京都内や近郊だったが、タモリが32年間司会を務めたフジテレビ「笑っていいとも!」が昨年3月に終了したため全国でのロケが可能になった。

 第1弾となる長崎では、洋館などが残る旧外国人居留地や道路の下に残されている石橋などをめぐりながら街の成り立ちに迫った。海外貿易の拠点となった出島で文化財発掘作業に初めて参加し、幕末の飯椀(わん)と江戸時代の鉢の一部とみられる陶器のかけらを発掘。三菱長崎造船所にある100年以上前に造られた大型クレーンを海の上から見学し、昼食には名物のちゃんぽんに舌鼓を打った。

 大の坂道好きでもあり、坂の街でのロケに「いい坂がいっぱいある」と満面の笑み。側溝、石垣に注目し「片隅に江戸が残ってるなあ」と独自の着眼点で堪能。「タモリさんがどこに反応するのか、新鮮な驚きを大事にしたい」(中村貴志チーフプロデューサー)として、事前に知らされたのは「行き先は長崎」ということだけだが、案内役の専門家も舌を巻く博識ぶりを随所で披露した。

 長崎を訪れるのは小学校の修学旅行以来。2日間のロケを終え「地形が面白いし、探していくといろいろな痕跡がある。空間的だけでなく時間的にも街が奥深く見えておもしろかった」と話した。

 3年ぶりのレギュラー復活に「町歩きは大好きなので、仕事をしてる感じじゃない。楽しいですね」と笑顔。今後全国に出掛けることに「学生の時にいろいろなところに行ったけれど、仕事を始めてからは全然行けなかった。昨年から“勤務態勢”が変わったので、どこでも行ってみたい」と意欲を見せた。長崎編は11日と18日の2回に分けて放送される。

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