福島生まれ ディーン・フジオカ 全米デビュー 5言語操る“謎の日本人”

[ 2014年11月10日 05:30 ]

連続ドラマで全米デビューを果たしたディーン・フジオカ

 アジア圏で活躍する日本人俳優のディーン・フジオカ(34)が、米国の連続ドラマで全米デビューを果たした。日本での知名度はまだ低いが、香港、台湾では有名な国際派俳優。1メートル80の長身に甘いマスクの持ち主で、母国でのブレークも期待される。

 ドラマは先月から全米で放送中の「THE PINKERTONS」で、19世紀に実在した探偵社の出来事を元にした西部劇。ディーンは主要キャストの一人である、謎の日本人役で出演中だ。

 プロデューサーは「高い英語力を持ち、北米でも十分に戦える素質がある」と起用理由を説明。出演シーンは今月から放送され、「あのカッコいいアジア人は誰だ」とSNS上で話題になるなど、米国での評判も上々。時期は未定だが、日本でも放送を予定している。ディーンは「アジアの中では僕は日本人だけど、北米に行けばアジア人として見られる。広い世界でアジア人として活躍していきたい」と語った。

 福島県で生まれ、高校卒業後に渡米。シアトルの大学を出た後、04年に香港へ渡り、モデル、俳優として活躍。その後は活動の場を台湾へと移した。歌手の顔も持っており、音楽制作はインドネシア・ジャカルタで行っている。北京語、広東語、インドネシア語など5言語を操り、アジアを舞台に活躍している。

 オフィスを持たずに仕事をするノマドワーカーならぬ、“ノマド俳優”だ。居住地は台北だが、「仕事がある場所に自分が行けばいい。ハブ空港さえあれば仕事はできる」という考えを持っている。活動の場が世界各国に広がるのも、こうしたスタンスがあるから。現在は台北、ジャカルタ、東京、ドラマの撮影場所のカナダを行き来。「飛行機の移動は苦痛ですね」と笑いながら、「スタイルを変えずにやっていく」と力を込めた。

 ◆ディーン・フジオカ 1980年(昭55)8月19日、福島県生まれの34歳。香港でスカウトされモデルの道へ進み、05年公開の香港映画「八月の物語」に主演し俳優デビュー。06年からは台湾でドラマ、映画に立て続けに出演。出演した日本映画「シャンティ デイズ」が公開中。1メートル80、血液型A。

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