大久保が世界をジャイキリ!作者がエール「結果を出してほしい」

[ 2014年6月15日 06:40 ]

初戦に備え、鋭いダッシュを見せる大久保

 サッカーW杯日本代表の初戦を翌日に控えた14日、日本国内でも盛り上がりは最高潮に達しつつある。人気サッカー漫画「GIANT KILLING」の作者ツジトモ氏(36)もFW大久保嘉人(32)にエールを送っている。

 ツジトモ氏が特に応援するのはFW大久保。サッカー漫画家として、W杯で活躍する場面を思い描き、「こんなに呼んだかいのある選手はいない。100%ないと思っていた招集だけど、大正解でしょう」と、コートジボワール守備陣を切り裂く姿をイメージしている。

 応援する理由は、所属するJ1・川崎Fでの活躍を認められ、滑り込み選出されたからだ。派手に報道されてきた国外組とは対照的。「大久保選手は川崎Fのサッカーがあるからこそ代表のピッチに立っている。Jの選手に世界で結果を出してほしい」と力を込める。

 「GIANT KILLING」では、国内のプロリーグを描くことに情熱を注いでいる。主人公は、「勝負事のだいご味は弱者が格上を倒すこと」をモットーとし、弱小チームを率いる達海猛監督。選手のピッチ上での活躍に加え、コーチやフロント、サポーター、記者の目線も織り交ぜる。そしてチームの成長を丹念に描く。

 「20年前なら無理なテーマだったかもしれない」とツジトモ氏。単行本5巻まで、チームの白星を描かなかったため「連載打ち切りの恐怖との戦いでしたよ」と振り返る。自身が影響を受けた「キャプテン翼」「シュート!」などの名作漫画を挙げ「サッカー漫画の歴史があって、自分の作品がある。そこにうまく乗っからせてもらってます」と謙虚に分析する。日本サッカーの成長と同様に、サッカー漫画の進歩を強調する。

 日本代表には、作品名同様の“ジャイアントキリング(大物食い)”を望んでいる。「大久保選手はピッチの中から(メンバーに)ものを言える選手でもある」と、決勝トーナメント進出への原動力となることを期待している。

 ▽GIANT KILLING 週刊漫画誌モーニングで07年から連載中。単行本31巻で累計1000万部発行。原案・取材協力は綱本将也氏。Jリーグがモデルの「リーグジャパンフットボール」が舞台。低迷する「East Tokyo United」に、スター選手だった達海が監督で復帰して始まる。10年にNHKBS2でアニメ放送。「ボールってのはな、しぶとく諦めないやつの前に必ず転がってくるもんなんだよ」など名セリフが多く、ビジネス書も発刊。

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