中村福助 襲名で義兄へ思い「歌右衛門と勘三郎が並べず残念」

[ 2013年9月4日 12:51 ]

七代目中村歌右衛門襲名発表記者会見で、決意を語る中村福助

 歌舞伎俳優の中村福助(52)が4日、都内で記者会見を開き、来年に七代目中村歌右衛門を襲名すると発表した。

 「女形の至宝」と呼ばれた歌右衛門の名前が13年ぶりに復活。大名跡を背負う福助は「本当に夢だと思いました。六代目は憧れで目標。その名前を自分が襲名させていただくのはただただ身の引き締まる思い」と強い決意をにじませた。また、同時に福助の長男・中村児太郎(19)が十代目福助を襲名する。

 六代目の兄(五代目福助)の孫にあたる福助。2000年に亡くなった六代目は女形に進むきっかけとなった人だという。「初めておじ(六代目)のお芝居を拝見してハンマーで頭を殴られたような衝撃」。その名を受け継ぐことに「正直、強いプレッシャーを感じている」と明かしながらも、「芝居の道を歩んで少しでもこの名前に追いついて恥ずかしくない役者になることが大事」と語った。

 児太郎は父の名前を受け継ぐことに「基礎から積んで自分なりの福助になると同時に福助という名前が守ってきたものを自分のものに出来るように務めたい」と話した。

 12年に亡くなった中村勘三郎さん(享年57)との共演が果たせなたかったことには無念さを見せた。「歌右衛門と勘三郎で名前が並べなかったのはすごい残念だった。きっとお兄さんも天国で見守ってくれると思う」。来年3、4月に新装した歌舞伎座では初めてとなる襲名披露公演が行われる。

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2013年9月4日のニュース