イルカと被災詩人対面 推薦文きっかけに文通

[ 2011年10月19日 18:45 ]

 岩手県山田町で被災し、避難中につづった詩をまとめた詩集「海をうらまない」(合同出版)を出版した佐藤啓子さん(33)が19日、歌手のイルカと同県釜石市で対面した。出版社の依頼を受けたイルカが本の帯に推薦文を寄せたのをきっかけに、文通が続いていた。

 2人はこの日、イルカのチャリティーイベントで初めて顔を合わせた。イルカが「つらいこともあったと思うが、とても素直な気持ちが詩になっている。これからもすてきな言葉を書き続けて」と声を掛けると、佐藤さんは「ありがとうございます」とはにかんだ。

 佐藤さんは「実際に会えて夢のようです。みんなの心を笑わせる詩を書いていきたい」と笑顔で話した。

 軽度の知的障害がある佐藤さんは、入所していた山田町内の施設が津波で全壊。それまで詩を書きためていたノートも流されたが、避難所で暮らす間につづった84編を詩集にまとめた。

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2011年10月19日のニュース