阿部寛、感激!倍賞&鉄矢「黄色いハンカチ」再び

[ 2011年9月7日 06:00 ]

日本テレビドラマ「幸福の黄色いハンカチ」で、武田鉄矢(右)と共演する阿部寛

 山田洋次監督(79)の同名名作映画を日本テレビがドラマ化する「幸福の黄色いハンカチ」(10月10日後9・00)に、女優の倍賞千恵子(70)と俳優の武田鉄矢(62)が出演する。2人は1977年に公開された映画版のメーンキャスト。ドラマでも脚本を担当した山田監督の強い思いで実現。オリジナルを知る俳優の加入に、主演の阿部寛(47)も大感激している。

 網走刑務所を出所した男・勇作が、若い男女に背中を押され、元妻のもとを訪ねる不朽の名作。武田の役は、不審者と疑われた男に対応する警察署長・渡辺。映画版では故渥美清さんが演じた役だ。

 映画で武田は、主演した高倉健(80)と車で旅をする若い男役だった。当時27歳で、演技の仕事は初めて。雲の上の存在だった高倉と渥美さんのシーンをセットの脇からのぞいていたといい、「大人の芝居でとにかく凄かった。渥美さんの声は今でも忘れられません」と話す。

 それだけに8月上旬、物語の舞台となる北海道羽幌(はぼろ)町で行われた撮影は「渥美さんと同じ足跡をたどれると思うとドキドキした」という。

 一方、映画で高倉の妻・光枝を演じた倍賞は、今回、ドラマオリジナルとなる牧場主の妻・房江役。撮影では「私は房江なんですが、光枝でもあった。俳優人生の中で、こういうことは2度とないと感じた」と不思議な感覚を味わったという。阿部との共演シーンでは「“あ、勇作さんがいる”と思った」といい、阿部に高倉の空気を感じたという。

 2人の出演は山田監督の意向。武田の出演は企画立ち上げ当初から決めていたが、東日本大震災を受けて「皆さんに希望を届ける作品にしたい」と、倍賞へも出演をオファー。映画にはない役を作り、脚本を改訂した。

 スケジュールの都合で2人が撮影現場で同席することはなかった。ただ“作品の生き字引”の俳優が入れ代わり立ち代わり現れ、キャスト、スタッフは大感激。「2人の助演で、作品がより一層引き締まった」との声が上がったという。映画に胸を熱くした世代も含め、幅広い層の注目を集めるドラマになりそうだ。

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2011年9月7日のニュース