DASH村で土壌浄化実験!TOKIO山口 2度現地入り

[ 2011年8月26日 06:00 ]

 日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜後7・00)に登場し、福島第1原発事故で指定された計画的避難区域にあるDASH村(福島県浪江町)で、ヒマワリ栽培による土壌浄化の実験が行われている。番組に出演するTOKIOの山口達也(39)が25日、都内で記者会見し、実験のため7月と8月に同村を訪れたことを明かした。ヒマワリは土壌中の放射性物質を吸収するとされ、注目される。

 実験のきっかけは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の長谷川克也研究員からの協力要請。家屋や田畑、牧草地、池などがある同村は、実験を行う上で必要なデータを得やすいとして、6月に番組に打診があった。

 山口は「村にはもう戻れないかもしれないと思っていた」と涙ながらに振り返り「フェードアウトの形にはしたくなかった。村がどうなっているのか、自分が伝えたかった」と現地入りを志願したという。

 村を訪れたのは7月16日と8月22日。全員が防護服・防塵(ぼうじん)マスクを着用し、放射線量率測定器を持った専門家も同行。立ち入る場所などの指導を受けながら、屋外での活動は約2時間にとどめるなど安全面に最大限の配慮がされた。

 7月は同村の田んぼと牧草地に約200粒のヒマワリの種をまいた。村を訪れるのは、城島茂(40)とともに番組収録していた3月11日の東日本大震災発生時以来。約4カ月ぶりだった山口は「村が荒れていたのが寂しかった」。作業中も高レベルの放射線量が測定されたというが「村を見たいという気持ちが強く怖さはなかった」と話した。

 訪問時の模様は震災から半年の来月11日の番組で紹介される。8月は雨天の中、一部のヒマワリや土壌、田畑の植物などを採取。持ち帰ったサンプルは研究所で分析している。放射性物質を吸収しているとみられるため、分析後、村に持ち帰り保管する。

 次回の訪問時期は検討中。島田総一郎プロデューサーは「この実験は企画のスタートという位置づけ。今後もほかの植物など継続して実験を続けていきたい」としている。山口は「実験が村の復活のきっかけになれば。そして、福島で農家に携わる人たちの何らかの希望になれば」と語った。

 ▽DASH村 番組の名物企画で、TOKIOのメンバーが農作業や動物飼育を体験していた。福島第1原発から半径20~30キロ圏内にあり当初は屋内退避区域、その後、計画的避難区域に指定された。人が集まって混乱しないよう、番組では所在地を明かしてこなかったが、避難区域指定を受け、浪江町にあることを公表。村を手伝っていた浪江町民や村に棲んでいた動物などは県外に避難している。

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2011年8月26日のニュース