伊藤リオン被告に懲役1年4月「再犯の可能性も否定できない」

[ 2011年3月14日 10:24 ]

 歌舞伎俳優市川海老蔵に重傷を負わせたとして、傷害罪に問われた解体業伊藤リオン被告(27)に東京地裁は14日、「被害者(海老蔵さん)の芳しくない行動が事件を誘引したことは否定できないが、執拗かつ危険な犯行態様で再犯の可能性も否定できない」として懲役1年4月(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 板野俊哉裁判官は判決理由で、東京・西麻布の雑居ビル内の飲食店で、海老蔵さんが一緒に飲酒していた知人の元暴走族リーダーに酒を勧めたり髪をつかんで頭をゆすったりした後、頭突きをしたのが事件の端緒と認定。「伊藤被告は堪忍袋の緒が切れ、怒りを爆発させて犯行に及んだ」と述べた。

 弁護側は「被告の行為は過剰防衛」と執行猶予を付けるよう求めていたが、判決は「頭突きをした海老蔵さんがさらに攻撃を加えようとした事実はない」と指摘。「海老蔵さんが被告を許して(被告の)早期の社会復帰を希望している」と、求刑より軽い刑とした。

 判決によると、伊藤被告は昨年11月25日午前5時すぎから同55分ごろの間、飲食店で海老蔵さんの顔を拳で殴ったり、腹や腰を蹴ったりして約2カ月のけがを負わせた。

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2011年3月14日のニュース