失敗即ネタバレ…ネット生中継 Mr.マリックが“超魔術”

[ 2010年8月26日 10:59 ]

ギャラリーに“超魔術”を体感してもらうMr.マリック

 “超魔術”で人気を博すマジック界の大御所Mr.マリック(61)が24日、ストリーミング放送「USTREAM」と「ニコニコ生放送」で「インターネットライブ&セミナー2010」(N-Academy主催)を開催した。

 1メートルの超至近距離に固定した1台のカメラの前で手品を披露する。マリック自身「例がない」というごまかしのきかないシンプルなセットでの生中継は、ギャラリー約30人とのべアクセス数3万5000を越えたネットユーザーが見守る状況で、およそ1時間半行われた。

 「同じ人間の目線で見るというのが1番いい形」という理由からカメラは観客目線の高さに設置。「カメラが切り替わったら、素直に驚けないじゃないですか」とマリックはこだわりを説明する。生々しい臨場感が伝わるその映像は、同時通訳で米中韓の3カ国へもライブ配信された。

 コメントを投稿したり、ツイッターでつぶやきながら視聴できる双方向性のメディアの特性を生かして、実際に視聴者が体験できる“超魔術”も披露。1人でもできる「あなたの脈が5秒間止まる」というトリックには、ネットを通じて「止まった~!!」「少しゆっくりになった」など多くのコメントが寄せられた。「手品を体験してもらって、次世代の人たちが育っていってほしい」との思いから、コインと紙幣を使った簡単な手品もレクチャーした。

 放送を終えたマリックは「本来、ひとつのカメラに向かって、画面の向こう側の方々を驚かすために作ったのが超魔術。その不思議さを世界の人たちに伝えられた」とトレードマークのサングラス越しに安どの表情を浮かべた。「失敗したら即ネタバレ」の状況でネット生中継を行ったことについては「最近、CGを使ったようなマジック、画像トリックを使ったマジックが増え始めた。それに危機感を感じた。マジシャンはそういうものに頼らないでこそ、マジシャンだから。王道の世界をちゃんと伝えていくために、生中継というものは価値がある」と手応えを口にした。

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2010年8月26日のニュース