「フォークの神様」ひばりさん生誕祭で熱唱

[ 2010年5月30日 03:51 ]

「レクイエム」など全5曲を熱唱した岡林信康

 「フォークの神様」の異名をとる人気シンガー・ソングライター、岡林信康(64)が29日、東京・千代田区の日比谷公会堂で開催された「第73回美空ひばり生誕祭~出逢いの日~」に特別ゲスト出演して、ミニライブを披露した。

 「歌謡界の女王」と呼ばれた故国民的歌手・美空ひばりさん(享年52)の73回目の誕生日を記念した同イベント(フイルムコンサート等)に約1500人の熱狂的ファンが詰めかける中、最初にひばりさんの長男で、ひばりプロダクション社長・加藤和也さん(38)が「今日、もし母が生きていたら73歳になります。亡くなってから22年がたちますが、生きているときと全くかわらないどころか、ますます応援していただいて、ひばりちゃんはますます元気に活躍していかなければならないなと思っています。年を追うごとに美空ひばりという人は盛り上がりを見せる人で、僕自身がびっくりしています」とあいさつ。

 その後、「美空ひばり&岡林信康物語」と題して、岡林が初めてひばりさんに曲を提供して、そのレコーディング風景や岡林のコンサートに飛び入り出演したときの映像などが上映。

 その岡林が大ヒット曲「山谷ブルース」を歌って登場し、「ひばりさんは私にとって姉貴のような、ときには母親のような感じで、甘えっぱなしで、お世話になりっぱなしで、何もお返しができなくて、いまでも申し訳ない思いでいっぱいです」と故人をしのび、ひばりさんの名曲の数々をカバーした最新アルバム「レクイエム~我が心の美空ひばり~」から「越後獅子の唄」をはじめ、ひばりさんに初めて書き下ろした「月の夜汽車」、ひばりさんが一編の詞を添えた手紙を岡林に送り、35年ぶりにその詞に岡林が曲をつけてCD化された新曲「レクイエム~麦畑のひばり~」(EMIミュージック・ジャパンから5月12日にシングル発売)など全5曲を熱唱した。

 その中で「以前、京都の小さな村に引きこもって、田植えや稲刈りの生活を5年間やっていて、そういう生活の中でなぜかひばりさんの歌が身に染みてきまして、ひばりさんのレコードを買って、すり切れるまで聴きました。そこで一番、ジーンときたのが『越後獅子の唄』です。あの歌に導かれるようにして『月の夜汽車』ができました。私の歌をひばりさんと比べたら駄目ですよ(笑い)。あの人の歌のうまさ、すごさは、100年、200年に1人出るか、出ないかです」と話していた。

 現在、全国6カ所でコンサートツアーを行っており、7月18日には同ツアーの追加公演を東京・渋谷区のC.C.Lemonホールで開く。

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2010年5月30日のニュース