和歌山大が連覇 丸山主将「ここからが本当の勝負」

[ 2024年5月4日 15:51 ]

近畿学生野球春季リーグ戦最終節第2日   和歌山大7―1大阪公立大 ( 2024年5月4日    南港中央野球場 )

2季連続の優勝を果たし、優勝旗を贈呈される和歌山大・丸山椰尋主将(右から2人目)
Photo By スポニチ

 和歌山大が大阪公立大に2連勝して勝ち点5とし2季連続6度目の優勝を決めた。和歌山大は6月10日に開幕する全日本大学野球選手権(東京ドームと神宮)に出場する。

 1924年の創部からちょうど100年。節目の年に和歌山大がチーム初となるリーグ2連覇を完全優勝で飾った大原弘監督は安堵(あんど)の表情だった。

 「しんどい試合が続いたが、最後は今までのストレスを発散するかのようだった。国立大で力をキープするのは難しいが昨秋からさらに練習量を増やした。報われてよかった」

 2回2死二塁から9番・井出歩夢(あゆむ・4年=伊万里)の右中間を破る適時二塁打で先制すると5回2死一、三塁で4番の山田孝徳(4年=天理)が左越えにリーグ戦初本塁打となる3ランをたたき込み、リードを広げた。投げてはエース左腕の島龍成(4年=履正社)が7回途中1失点と好投し、救援した近藤陽樹(4年=市和歌山)が2回1/3を無失点に封じた。

 「考える野球」を掲げて緻密な野球を展開し2017年春にリーグ戦初優勝。昨秋まで5度の優勝を積み重ねてきたが、全国で勝つためには、プラスアルファが必要だった。優勝を逃した昨春のリーグ戦以降、特に力を入れたのが個々の打撃力の向上。接戦や劣勢の局面を打開するにあたり、本塁打を含めた長打力を求めパワーアップと同時にバットを振り込んできた。実戦想定の練習を基本とする中で2カ所での打撃練習を新たなメニューとして取り入れ振る量を増やした。2、5回の得点はいずれも2死からの長打で奪い、努力は結実した。

 1年からリーグ戦に出場し歴代の優勝チームを知る主将の丸山椰尋(やひろ・4年=熊野)が今春に掲げたのが「史上最強チーム」。過去3年のチームが跳ね返された全国の厚い壁を破るため、あえて嫌われ役にもなり、選手との対話を重ねることで、全員が「大学日本一」を意識して日々の練習に取り組んできただけに、初の連覇にも満足感はない。

 「やってきたことが間違っていなかったことは証明できた。ただ、うまくやればもっと楽に(リーグ戦を)勝てたはず。戦術面も含めてまだまだ修正する部分がある」

 2大会ぶりに出場する全日本大学野球選手権。過去の最高成績は初出場した17年の8強。「ここからが本当の勝負だと思っている」と丸山主将は力を込めた。“史上最強チーム”が歴史を塗り替える戦いに挑む。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年5月4日のニュース