広島・秋山が若手の壁になる!! 1軍全体練習に合流「結果や姿勢で示せるように」

[ 2024年3月1日 05:45 ]

広島・秋山
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 広島・秋山翔吾外野手(35)が29日、満を持して1軍の全体練習に合流した。昨秋に右膝の手術を受け、再起を期す今春は2軍キャンプでじっくり調整。きょう1日の楽天とのオープン戦(倉敷)は先発出場が濃厚で、日米14年目の開幕に備える。チーム内では外野の定位置争いが激化。日米通算1636安打のベテランは「結果や姿勢で示せるように」とし、若手の前に立ちはだかる意気込みを示した。

 マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で行われた全体練習。秋山は打撃ローテーションに入らず、小雨が舞うグラウンドで外野ノックやランニングに汗を流した。今季に再起を期す、ベテランなりのこだわりだった。

 「(1軍に)戻って来て、まず守備と走ることを重点的に確認したかった。ローテに入らなかったというだけで、特に問題はない」

 昨年10月末に「右膝外側半月板部分切除」手術を受け、今春は2軍キャンプで調整を進めてきた。2月16日にあった日本新薬戦で実戦復帰。同25日のJR九州戦では左翼守備にも就いた。患部の状態を確認し、1軍合流への準備を整えた。

 「任された時間が多かったので、緩みすぎず、強度を上げる日、抜く日を考えながらやった。しっかり体を動かせる状態にまで持ってこられたと思う」

 1日の楽天戦から表舞台に立つ。3連戦の初戦は先発が濃厚。JR九州戦がそうだったように、今季は右膝の負担を考慮して左翼守備が増えそう。DeNAとの3・29開幕戦(横浜)に向け「実戦に入ると心身が削られたりする。そこも含めてコントロールしていきたい」と力を込める。

 沖縄キャンプではポスト西川を巡って若手が猛アピールした。35歳は泰然自若。「秋山さんや野間さんを抜かさないといけない」と言った田村には「そういう意気込みは大事」とほほえむ。年齢の壁を超えて切磋琢磨(せっさたくま)を誓い、若ゴイの前に立ちはだかる決意が口を突く。

 「チームにとって若い選手が出てくるのは大事なこと。たくさんキャリアを積んできた立場として、同じグラウンドに立った時に結果や姿勢で示せるようにしたいと思う」

 昨季は終盤に2度の故障離脱があり、かつ右膝手術明けの今季、外野のポジションは安泰と言えない。本人は百も承知だ。世代交代の波にあらがい、復権を誓うプロ14年目。2度にわたって発した「一年間、シーズンを戦い抜けるように」という言葉に、主力を務めてきた男の覚悟がにじむ。 (江尾 卓也)

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