辻発彦氏 勝負分けたDeNA「8番」林との勝負 最終盤、一つの選択が致命傷に

[ 2023年9月26日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA1―0巨人 ( 2023年9月25日    横浜 )

<D・巨>2回、適時打を放つ林(撮影・島崎忠彦)
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 【辻発彦 視点】終わってみれば2回にDeNAが挙げた1点だけで勝負が決した。2死二塁で打席には8番の林。次は投手の大貫だ。序盤だからと言うかもしれないが、この試合の意味を考えたらなぜ林と勝負をしたのか理解に苦しむ。

 巨人はこの3連戦、3つ勝たなければいけない立場。DeNAに先に1点取られたら追いかけて2点取らなければならなくなる。石橋を叩いて叩いて、リスクを排除して先に点を与えない選択をしなければいけなかった。

 勝負するにしても慎重さを欠いていた。初球ボールから入るわけでもなくストライクになる直球を痛打された。林はルーキー。勝負されるなら初球から食いついてくる。先制点の重みを巨人バッテリーがどこまで理解していたのか疑問に思う。

 1点をもらったことで大貫の投球もさえた。長野、門脇の1、2番から5三振。6回まで坂本、岡本和の前に走者を一人も出していない。“一発を打たれてもまだ同点”と思い切り腕を振っていた。最終盤の戦いはトーナメントと同じ。一つの選択が致命傷になる。(スポニチ本紙評論家)

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