オリックス・ラオウが8回決勝三塁打 6回には中犠飛 どうしても打ちたい理由があった

[ 2023年9月18日 05:00 ]

パ・リーグ   オリックス6―4楽天 ( 2023年9月17日    京セラD )

<オ・楽>8回、勝ち越し適時三塁打を放ち、バンザイポーズを決める杉本(撮影・後藤 正志)
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 目の前で助っ人のゴンザレスが来日初犠打を決め、二塁に進んだ紅林に代走・渡部が送られた。ここで打たなきゃ“漢(おとこ)”じゃない。4―4の8回1死二塁。闘志をみなぎらせたオリックスのラオウが、宋家豪(ソン・チャーホウ)の外角スライダーを怪力で引っ張り、左中間を深々と破る決勝三塁打を放った。

 「マーゴ(ゴンザレス)が送りバントして、紅林にも代走が出たんで“ここしかない”と思って打席に入りました。(三塁を陥れ)僕、足速いんで、当たり前やと思います」

 チームをマジック5に導いた杉本が、お立ち台で3万5688人の大観衆を沸かせた。前日は1番で出場も、5打数無安打3三振。この日は一気に8番まで打順が下がった。今季は登録抹消も3度経験。「何回か2軍に落ちたんですが、この終盤戦で一個一個取り返していくしかない」。3―3の6回1死満塁でも勝ち越しの中犠飛を放ち、一昨年の本塁打王の意地を見せた。

 どうしても打ちたい理由があった。小、中、高とチームメートだった高島佑さんが今季初めてスタンド観戦。「向こうの結婚式で僕がスピーチを読むぐらい仲がいい」。オフに地元・徳島に帰省すると「お前、まだ野球しよったん?」とイジられる無二の親友だ。

 「何か今まで、招待したら僕が抹消されるってことが2回ぐらいあって(笑い)。“すまん、2軍落ちた!”と。いいところを見せられて良かった」

 ロッテが敗れ、マジックは2つ減った。阪神が先に優勝し、関西はお祭りムードの中、「まあ、凄い盛大だなと。僕らもそうなりたいと思いました」と刺激も受ける。3年連続のクライマックスシリーズ進出を決め、最短優勝は20日の本拠地でのロッテ戦。「最近、オリックスファンが増えてきたと思うんで、皆さんの前で一緒に喜びたい」。虎に負けじと、地元胴上げを狙う。(山添 晴治)

 ○…首位・オリックスが勝ち、2位・ロッテが敗れたため、オリックスのリーグ3連覇に向けた優勝マジックは一気に2つ減って5となった。最短優勝日は20日のロッテ戦(京セラドーム)のまま。きょう18日にオリックスが敗れ、ロッテが勝つか引き分けると最短Vは1日延びて21日となる。

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