和田の力投に応えた!サヨナラ打のソフトB・今宮「どうも思わない選手なんて誰もいない」次は白星を

[ 2023年9月1日 05:02 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1-0オリックス ( 2023年8月31日    ペイペイD )

<ソ・オ>9回2死二塁、中越えサヨナラ打を放った今宮は周東と抱き合って喜ぶ(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは31日のオリックス戦で、0―0の9回2死二塁から今宮健太内野手(32)が、自身7度目となるサヨナラの二塁打を放ち試合を決めた。負ければ4位転落の可能性もあった一戦で、チームは今季8度目の劇勝で勝率を再び5割に戻した。また先発の和田毅投手(42)は、21年6月6日の阪神戦以来、志願して7回を投げ切り無失点に抑える快投を見せた。

 選手会長がここぞの場面で決めた。0―0の9回2死二塁、今宮が平野佳のフォークを捉えた。打球は前進守備だった中堅手の頭上を越え、今季8度目のサヨナラ勝ち。駆け寄った和田らに祝福を受けると、今宮は高々と上げた両手を叩いて喜びを表した。

 和田の力投に報いたいという一心でバットを振り抜いた。「あのピッチングを見てどうも思わない選手なんて誰もいない」。42歳のベテラン左腕が7回3安打無失点と力投したが、打線が援護できずに白星を付けることができなかった。今宮は前回対戦まで今季10打数5安打、打率・500だった宮城を攻略するキーマンとして20年8月18日のロッテ戦以来3年ぶりに1番を任されるも、3打数無安打に終わっていた。

 試合を決めた9回は1死から8番・三森が右前打で出塁。「三森が出た瞬間から心の準備はできていた」。甲斐が送りバントを決めて2死二塁となり、21年3月27日のロッテ戦以来、自身7度目のサヨナラ打となる二塁打で激闘にピリオドを打った。「次こそは和田さんに勝ちを付けられるように頑張る」と感謝しながら話した。

 7月は打率・140と苦しみ、チームも12連敗など失速。「正直厳しい戦い」とチームリーダーとして責任を感じている。8月は同・313と調子は確実に上向いている。「シーズン前半、中盤は技術がなかっただけ。今やっとシンプルにバットが振れている。いいところで打って、チームが勝つようにと凄く意識している」。7試合連続安打とし、9月へ勢いをつなげた。

 息詰まる接戦を制した藤本監督は「率直にうれしい。宮城君もいい球を投げて、チャンスはつくるけど、もう1本がなかなか出ないという感じだった」と話した。今宮は「目の前の1試合1試合を必死にこなして、全力で勝てるように頑張るだけ」と力を込めた。チームは勝率を再び5割に戻し、4位・楽天とのゲーム差を2と広げた。劇的な勝利で逆襲の足掛かりをつかんだ。 (森 寛一)

【データ】
 ○…今宮のサヨナラ打は2021年3月27日のロッテ戦で益田から二塁打して以来7度目。プロ初サヨナラ打は13年7月14日のオリックス戦、同じ平野佳から放った単打だった。球団別ではオリックス戦が最多の3度目。

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