西武36イニングぶり適時打呼んだ 黒田三塁コーチの「GO」 “貧打”ゆえの思い切り奏功

[ 2023年8月26日 05:30 ]

パ・リーグ   西武5―0日本ハム ( 2023年8月25日    ベルーナD )

<西・日>6回、マキノンの適時打で生還する柘植(撮影・白鳥 佳樹)
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 暴走と好走は紙一重。西武・三塁コーチの黒田内野守備走塁コーチが「ヒットなら行くしかない」と腹をくくったのは0―0の6回2死一、二塁だった。二塁走者の柘植は決して俊足ではない。それでも、マキノンの打球が中前に弾むと、迷わず右腕を回した。タイミングは厳しかったが相手捕手・古川が捕球できず、生還。チーム36イニングぶりの適時打が生まれた背景には2つの決め手があった。

 (1)打線は上沢に5回まで1安打、無四死球と手も足も出ず、連打が期待できない状況で次打者の渡部は2打数無安打に倒れていた。

 (2)加えて前カードのオリックス3連戦ではソロ本塁打による1得点のみと低調だった。

 負ければ今季3度目の最下位転落で、自力CSが消滅する可能性があった一戦での勇気ある「GO」。黒田三塁コーチは「結果オーライ。アウトでも(同点のまま)進んでいくだけ」と冷静だ。グラウンド上の指揮官と呼ばれる三塁コーチの計算と覚悟が、「走魂」をスローガンに掲げるチームの突破口を開いた。(福井 亮太)

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