日本ハム・万波の新呼称を考える 「エリア66」は「岡田さんのファンに怒られてしまう」

[ 2023年8月19日 08:00 ]

<日・ロ>8回、ポランコの打球を捕球し藤岡を三塁で捕殺した万波(撮影・高橋 茂夫)
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 かつて、マリナーズの本拠地セーフコ・フィールド(現Tモバイル・パーク)の右翼は「エリア51」と呼ばれた。イチローの背番号にちなんだものだが、米ネバダ州にある空軍の秘密基地の略称が元来。同基地は厳重な警備でも知られ、隙のない驚異的な守備力に対する称賛も込められたものだ。過去には元ロッテ・岡田幸文が広大な守備範囲を誇り「エリア66」と称されたが、日本ハムでもファンに同呼称で呼ばれ始めているのが万波だ。

 17日のロッテ戦で6回先頭の山口の右中間フェンス際の大飛球をジャンピングキャッチ。8回には無死一、二塁でポランコの定位置後方の飛球に助走をつけて捕ると、タッチアップを狙った二塁走者・藤岡を正確な送球で補殺した。わずかに三塁・清宮の手前でバウンドしたが、イチローのレーザービームを思い起こさせる強肩を披露した。今や万波の強肩を恐れて、相手がタッチアップを自重するシーンも目立つ。

 横浜高2年夏の甲子園で投手として146キロを計測するなど、もともと肩には自信があった。しかし、昨年までそこまで目立った補殺を目にしたことはない。万波に問うと「僕の中ではちゃんと体勢をつくって投げたらコントロールできる自信はあった。でもプレーがタイトになったり、時間を使えないプレーの時は送球がそれやすかった」と振り返る。

 今年から新庄監督の指示で試合前練習では、ショートでノックを受けることも。「いろいろな練習をする中で動きをまとめられる何かが身についたのは間違いない。いろいろな体勢である程度のところに投げられるようになってきた。(プレーに)余裕のある時の精度もより上がった気がする」と難しい体勢で練習したことで正確な送球が身についた。

 しかし、「エリア66」という呼び名に関しては「岡田さんのファンに怒られてしまうんじゃないかな?って恐縮も恐縮です。僕もエリア66と聞いたら真っ先に岡田さんが浮かぶ。ありがたいですけど、他の何かを考えていただけたらと思います。角が立たないやつで…」と苦笑いだ。強固なセキュリティーと言えば、セコム…?ちょっと、考えてみます。(記者コラム・清藤 駿太)

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