大野豊氏 8回に一番球威を感じた広島・床田 この日くらいの力の入れ具合がちょうどいい

[ 2023年6月10日 06:15 ]

交流戦   広島3―2ロッテ ( 2023年6月9日    ZOZOマリン )

大野豊氏
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 【大野豊 視点】広島・床田の好投が大きな勝因となった。入りからリズムが良く、無駄球もなかった。直球、スライダー、ツーシーム、パーム…すべての球種を有効に使えていた。ロッテ打線の早打ちにも助けられたように映るがあれだけストライクゾーンに投げ込まれたら、打者も打たざるをえなくなる。その中で緩急、内外を巧みに活用。1点を失った4回、先頭・藤岡の二塁打は不運だったが、逆に、あの回を1点で耐えられたことが勝利につながった。

 8回で4安打1与四球。肘の不安もまったく感じさせない投球だった。序盤は直球が本来の球速ではなかったが、回を追うごとに球速も上がり8回が一番、球威を感じた。この日くらいの力の入れ具合が、ちょうどいいのではないか。力みなく、タイミング良く、コースも高さも間違いなく投げられていた。

 チームは4連勝。最大の要因は投手陣を含めた守りだ。先発投手がしっかり試合をつくるから僅差の試合を勝ちきれている。チーム全体の雰囲気もいい。これを次戦以降も続けてほしい。(スポニチ本紙評論家)

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