楽天・マー君 日本で11年ぶり2度目の開幕投手!石井監督「今年の一歩目と、1勝目は託す」

[ 2023年2月14日 05:30 ]

開幕戦への思いを語る楽手・田中将                        
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 楽天の田中将大投手(34)が13日、3月30日に相手の新球場「エスコンフィールド北海道」で先行開幕で行われる日本ハム戦で開幕投手を務めることが決まった。沖縄・金武キャンプで石井一久監督(49)が明かした。NPBでは12年以来、11年ぶり2度目の大役。ここまで順調に調整する右腕が、あと10勝に迫る日米通算200勝も見据え、駒大苫小牧時代を過ごした「第二の故郷」で23年シーズンをスタートさせる。

 久しぶりに味わう胸の高ぶりだった。金武キャンプがスタートした2月1日。田中将は石井監督に呼ばれて「まず今年の一歩目と、1勝目は託すから。よろしくね」と開幕投手を託された。日米で酸いも甘いも経験しているが、こみあげてくるものがあった。
 「正直、驚きました。2月1日に伝えられたこと。もちろん、高ぶりました。昨年、一昨年は縁がなかったので、やりたい気持ちはあった。“やったるぞ”という気持ちです」

 石井監督が「一択だった」と強調するように岸や則本といった候補がいる中で即決した。理由を「1試合の平均イニングだったり一年通しての総イニングだったり、数多くイニングを消化している投手だと思うので信頼も含めて託した」と説明。事実、メジャーからチームに復帰後の21年(155回2/3)と22年(163回)はいずれもチームトップの投球回だ。さらに日米通算200勝という金字塔まであと10勝で「彼はまだ旅路の途中。やれることが無数にある。これからというものを見せてくれるシーズンになるんじゃないかな」と34歳となっても成長曲線を描くと期待する。

 ヤンキース時代に4度も経験がある開幕戦のマウンドだが日本では12年以来、実に11年ぶり2度目。今回はキャリアの中でも特別な一戦となる。相手の新球場ということで先行開幕として行われる注目の一戦。しかも北海道は駒大苫小牧時代の3年間を過ごした“第二の故郷”で、まい夫人の地元でもある。田中将も「縁のある北海道で新球場の第1戦。開幕の1カードだけ早いので、一番最初に勝利を挙げられれば。最初に投げた先発投手は誰と誰と言われると思うので」と決意をにじませる。同戦はカード別で最多の25勝を挙げるなど心強いデータも背中を押す。

 チーム復帰後、過去2年で計13勝と白星には恵まれず、今季への思いは誰よりも強い田中将は「早く伝えてもらって登板日は明確になっている。良い準備をして開幕を迎えたい」と誓う。栄誉、責任、感謝――。北の大地で全ての思いを白球に込める。(重光 晋太郎)

 ≪日本では2度目、米国では日本選手最多4度開幕投手≫田中将(楽)の日本での開幕投手は12年以来11年ぶり2度目。前回は3月30日のロッテ戦(Kスタ宮城)に登板し6回5失点で敗戦投手となった。楽天で開幕投手を複数回務めるのは則本7度、岩隈6度に次ぎ3人目。田中将の日本ハム戦通算成績は25勝10敗、防御率2・23。カード別勝利数はロッテ、オリックス戦の19勝を上回り最多だ。また北海道内の日本ハム戦では15試合登板し、9勝3敗、防御率2・34と好成績を残している。

 ヤンキース時代の田中将は入団2年目の15年から16、17、19年と日本人大リーガー最多の4度も開幕投手を務め、通算成績は1勝2敗、防御率7・00。17年のレイズ戦では2回2/3を7失点でKOされるなど相性がよくなかったが、まい夫人の誕生日でもあった19年3月28日(日本時間29日)に本拠で行われたオリオールズ戦で5回2/3を2失点にまとめ、念願の白星を挙げた。

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2023年2月14日のニュース