日本ハム・新庄監督 甲子園1勝お預けも古巣・阪神にエール「プロ野球を盛り上げて」

[ 2022年6月6日 06:00 ]

交流戦   日本ハム3―8阪神 ( 2022年6月5日    甲子園 )

<神・日>メンバー交換後、自撮りをして場内を盛り上げる新庄監督(撮影・坂田 高浩)
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 日本ハムは今季4度目の同一カード3連敗で4連敗。今季2度目の先発となった吉田が3回7安打4失点と崩れ、6回に野村の適時打などで一時は1点差に迫るも、8回に救援陣が崩れて完敗した。新庄監督は阪神時代の本拠地だった甲子園で監督として勝利ならず。「(甲子園での3連戦が)最後ってことで同点に追いつきたかった。そうしたらまた延長で盛り上がっていた」と好勝負を演じられずに悔しさをにじませた。

 古巣に一つも勝てなかったが、現役引退した06年以来16年ぶりの甲子園でファンの視線を集め続けた。試合前には阪神の了承も得た上で監督室やグラウンド内でインスタライブを実施。かつてプレーした中堅付近では「甲子園の外野はめちゃくちゃ走りやすい」とファンに手を振りつつ、懐かしそうに芝生の上を歩いた。さらにメンバー表交換後には「記念に」と満員のファンや阪神ベンチをバックに自撮りし、自軍選手とも記念撮影した。

 就任後最大となる6点リードからの大逆転負けを喫した初戦は、満塁での初球スクイズや同じく満塁で全走者がスタートを切るヒットエンドランを成功させるなど采配面でも見せ場をつくった。経験の少ない若手選手が甲子園の熱気を感じられたことも今後の糧となるはずだ。指揮官は救援失敗した堀を例に挙げ「甲子園の雰囲気にのまれたかな。マウンドで吐くんじゃないかと心配していた。ああいうのを乗り越えてこそ成長する」と期待。この日、イニング途中で堀を交代させたのも「堀君の場合は実績があるから、成長させる場面じゃないと思ったから代えようと思った」と意図を説明した。

 今カードは3試合とも満員。「凄かった。俺のおかげじゃないと思うけど、多少はあるかな。みんな、温かい拍手をしてくれた」とファンに感謝した。最下位に沈んでいる古巣に向けても「去年77勝して一番(セ・リーグで)勝っていたチームなのでこれをきっかけにしてほしい。タイガースが勝ってプロ野球を盛り上げてもらいたい」と異例のエールまで送った。

 今後は4連敗中のチームを立て直して古巣同様に最下位脱出へ上昇気流に乗りたいところ。今度は日本ハムファンを喜ばせる番だ。(東尾 洋樹)

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