巨人・中山 プロ初安打&盗塁&得点 初本拠地で堂々プレーも「まだまだ課題がたくさんある」

[ 2022年5月7日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―13ヤクルト ( 2022年5月6日    東京D )

<巨・ヤ7>3回、安打を放つ中山(投手・原)(撮影・会津 智海)
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 巨人2年目の中山礼都内野手(20)が「8番・二塁」で先発出場。先頭で迎えた3回の第1打席で左前へプロ初安打をマークすると、2死後にはプロ初盗塁に成功した。丸の適時打で初得点も記録するなど、本拠地・東京ドームデビュー戦で堂々とプレー。首位のチームをけん引してきた、坂本、吉川の二遊間を欠く中で20歳の若武者がアピールした。

 やるべきことだけに集中していた。プロ4打席目での初安打。表情を緩めることなく、左前に弾んだ打球からプレーが止まるまで目を切らなかった。

 「そこでのうれしさというよりは、相手の隙もあるかなと思ったので、次の塁を狙う姿勢は意識してやりました」

 積極的な姿勢は塁上でも変わらない。無死一塁で一度スタートを切るも中飛。2死後の丸の打席で再び仕掛け、直後の適時打を呼び込んだ。勝ち越された直後に反撃ムードをつくる働き。「春のキャンプからずっと亀井コーチといろいろ話をさせてもらって、盗塁も力を入れていた。盗塁ができて凄く良かった」とベンチに戻り、ようやく笑顔を見せた。

 昨季は2軍で打率・309をマークするも1軍出場なし。「悔しい思いしかなかった」と振り返る。ポスト坂本との呼び声も高いが「守っている時にエラーしたらどうしようとか思っていた」と打球速度が段違いのプロのレベルを痛感した。「やっぱり一番は守備が大事」と自主トレはリーグ屈指の守備力を誇る吉川に弟子入り。“師匠”のグラブも譲り受けた。「守備範囲、ポジショニング、周りが見えているのも凄いですよね」と2軍の練習後には1軍の試合を見て勉強した。

 “師匠”の離脱で巡ってきた絶好のアピール機会にも平常心を貫く。「アピールと思うと変な力が入ったり、今までの自分のプレーができないかなというのがある」。初の東京ドームにも「緊張はしましたけど、自分のできることをと常に思って試合に臨みました」と舞い上がることはない。18安打と打ち込まれた投手陣にも大きな声で鼓舞し続けた。ハツラツとしたプレーに原監督も「元気があるよね」と目尻を下げた。

 試合後は「その後の打席はまだまだ課題がたくさんあるので、そこをどんどんつぶしていけたら」と反省が口をついた中山。プロとしての一歩目を踏み出した。(小野寺 大)

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2022年5月7日のニュース