DANDAN心魅かれてく苦境の虎にまぶしい笑顔 代打満DAN小野寺暖 平田2軍監督からの直電に奮起

[ 2022年4月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5ー7DeNA ( 2022年4月21日    横浜 )

<D・神> 4回、代打で満塁本塁打を放ち、雄たけびをあげる小野寺(中央) (撮影・平嶋 理子)
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 苦境打開へ力になりたかった。小野寺はモヤモヤした気持ちをフルスイングにぶつけた。1―3の4回1死満塁の場面で代打起用されると、左腕・坂本の直球を仕留め、虎党が待つ左翼席に一時逆転の満塁弾を突き刺した。

 「監督、コーチ、選手みんなが勝ちたいと思って毎試合挑んでいる。その中で何もできてなかったということが悔しかった。こうしてチャンスで回ってきたんで、結果を残そうと思いました」

 序盤の3回から代打の準備を開始。出番をうかがっていた。今季7打席目での初安打が最高の結果につながった。21年9月30日の広島戦以来の今季1号、通算2本目のアーチに拳を握り、喜びをかみしめた。20日のDeNA戦では途中出場して延長10回に回ってきた打席で見逃し三振。その鬱憤(うっぷん)を晴らす一撃だった。

 平田2軍監督からの激励にも応えた。1軍に昇格する前日の18日には携帯電話が鳴った。「平田さんから(初めて)直接電話を頂いて、“何がなんでもお前は1軍にいないといけない”と言われた」。開幕は1軍で迎えながらも9日に2軍降格。ただ、現在の1軍には元気印が必要不可欠だ。またファームでは指揮官から1打席目の大切さも説かれていただけに、代打での一振りで教えに応えた。

 自身初の代打満塁弾で勝利をつかむことはできなかった。しかし確実に今後への弾みとなる。「今年初ヒットが出たのでこのままいい勢いに乗って行ければ」とさらなる奮起を誓った。(長谷川 凡記)

 ◇小野寺 暖(おのでら・だん)1998年(平10)3月17日生まれ、奈良県出身の24歳。京都翔英では甲子園出場なし。大商大では2年秋からリーグ戦に出場し3年春、4年春にリーグMVP。19年育成ドラフト1位で阪神入り。21年4月19日に支配下選手登録され、同24日に1軍初出場。1メートル83、81キロ。右投げ右打ち。

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