好機で打てない阪神極貧打線、43イニングタイムリーなし 苦悩の矢野監督「一人一人が上がってこないと」

[ 2022年4月14日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-1中日 ( 2022年4月13日    バンテリンD )

<中・神>10回無死、佐藤輝は投ゴロに倒れる。投手清水(撮影・北條 貴史)
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 好機での一本が、どうしても出ない。猛虎打線は10回までゼロ行進を続け、また一つ黒星を積み重ねてしまった。16試合までの零敗4度は、15試合で4度を重ねた01年以来21年ぶりとなった。

 「かみ合えば…というか。みんなの状態がめちゃくちゃ悪いわけじゃないけど、一人一人の状態が上がってこないと、つながりにくいんで。もちろんホームランとかが出てくれればいいんだけど」

 矢野監督も苦い表情で振り返るしかなかった。初回1死から中野が右前打し、2死になってから二盗に成功。先制機をつくったものの、頼みの佐藤輝が空振り三振。3回にも2死から近本が左前打と盗塁で二塁まで進んだが、中野が遊飛に終わった。大幅に打線を組み替えた12日から一夜で従来の打順に戻し、1、2番コンビで計3安打2盗塁を記録。それでも3番以降が無安打に抑えられては、ホームは遠い。これで43イニング連続適時打なし。指揮官は言葉を続けた。

 「もちろん、(盗塁の)チャンスがあればいつも狙っているし、それはずっとやってきていることなんで。これからも狙っていくところ。やっぱり還すというところが…ね」

 前日の試合でも得点は佐藤輝のソロ本塁打のみ。先発予定の伊藤将が新型コロナウイルス陽性判定を受けて登板回避したこの試合こそ、打線が奮起したかった。北川打撃コーチは「その気持ちもありながらですけど、うーん…難しいな。消極的にはなっていないんでしょうけど、うまく真っすぐと緩急、フォークとかを使われて打たされてしまった感が大きいかなと思います」と嘆いた。

 14日の第3戦も、緊急登板となるドラフト3位・桐敷が先発。相手先発は難敵・柳だが、チーム全員が力を尽くし、知恵を絞って打ち崩さないことには、トンネルの出口は見えてこない。(山添 晴治)

 《開幕6カード連続負け越しはチーム最長》阪神は開幕から6カード連続で勝ち越しがなく、52年のフランチャイズ制以降では72年と90年の開幕5カード連続を抜いてチーム最長となった。首位の巨人とは10ゲーム差。開幕16試合目までに首位と10差は、79年西武以来で延べ8チーム目になる。

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2022年4月14日のニュース