鬼滅コラボデーで全集中!オリックス・由伸 12連勝で15勝到達、炭治郎ボイスに「リラックス」

[ 2021年9月26日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス3-2楽天 ( 2021年9月25日    京セラD )

<オ・楽(21)>12連勝で15勝目を挙げた山本は先制本塁打を放った宗(左)と笑顔。バファローブルとベルは「鬼滅の刃」の衣装で祝福(撮影・奥 調)
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 1点差に詰め寄られた7回終了時点で球数は107。不穏な空気が漂う8回のマウンドにもオリックス・山本は向かった。耐え抜くのが絶対エース。勝負どころで全集中した。

 「とにかくリードを守ろうと。昨日(24日、勝ちを)落としたので、絶対に落とすわけにはいかないと思っていた」

 人気アニメ漫画「鬼滅の刃」とのコラボデー。主人公・竈門炭治郎の声で「ファウルボールにご注意ください! 全集中で」と場内アナウンスされる本拠で躍動した。“鬼滅ファン”ではないが「リラックスはできました」。8回先頭の浅村を三ゴロ。島内に遊撃内野安打されたが、岡島を二ゴロで2死一塁。茂木に右翼線に二塁打されたが、味方の完璧な中継プレーで一塁走者の本塁生還を阻止し同点は許さなかった。

 8回2失点で、両リーグトップを独走する15勝目。球団で23歳シーズンまでに15勝は、リーグ優勝した95年平井正史(現育成コーチ)以来26年ぶり。12連勝は03年阪神・井川慶、04年近鉄・岩隈久志らに並んだ。勝ち星に加え防御率1・50、174奪三振、2完封はリーグトップ。勝率・750は2位だが、1位の宮城(・786)はタイトル条件の13勝を満たしておらず過去7人しかいない「投手5冠」も見えてきた。

 負けられない理由がある。「かける言葉が見つからなかった」。1学年下の西浦が24日に現役引退を発表。昨年11月に厚生労働省の特定疾患に指定される難病「両側特発性大腿骨頭壊死(えし)症」を発症。手術を受け、復帰に向けリハビリに励んでいたが、かなわなかった。

 「才能のある選手が早い段階で引退しないといけないのはすごくつらい。西浦の最後のシーズンを優勝で終われるように」
 首位・ロッテとは2・5ゲーム差。夢舞台に立つ機会を失われた後輩の思いも背に、チームの柱が25年ぶりの頂点へ道筋を示す。
(湯澤 涼)

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