大野雄大「約束していた。報告出来て良かった」 天国の亡き後輩・木下に金メダル掲げる

[ 2021年8月7日 23:44 ]

<東京五輪 野球 決勝 日本・米国>受け取った金メダルを天に向かって掲げる大野(中央)(撮影・北條 貴史)
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 野球の日本代表「侍ジャパン」が決勝で宿敵・米国を下し、悲願の金メダルを獲得した。表彰式では中日・大野雄大投手(32)が金メダルを天に向けて掲げ、3日に亡くなったチームメイトの木下雄介投手(27)に優勝を報告した。

メダルの授与で栗原から首にかけてもらった大野雄は、金メダルを左手に持つと空に向かって掲げた。大野は「木下に最後に会ったのは残留練習だったんですけど、その時に大野さん金メダル獲ったら見せてくださいと約束していたので、あいつに報告できたので良かったと思います」としみじみ語った。

 後輩の復帰を心待ちにしていた。木下は3月のオープン戦で右肩を脱臼し、戦列を離脱。そんな中、大野はバンテリンドームで投げる際は8回に限り、自身が使用する、あいみょんの「ハルノヒ」ではなく、木下のテーマソングである湘南乃風「黄金魂」を使用。「アイツがケガしたのも8回だった。その曲を(8回は)年間を通して、あいつが帰ってくるまでは、あの曲にしたいなと思う」と話し、後輩にエールを送り続けていた。

 再び、ともに戦うことはかなわなかった。それでも先輩の勇姿、そして思いは天国に届いたに違いない。大野は「“大野さん良かったですね”(と言ってくれたと思う)。今日も登板があればあいつのことを思って投げたでしょうし、なかなか受けと止められない、受け入れられないですけど、全員で前を向いてやっていくしかない」と話した。

 ネット上では「大野雄大選手が、木下雄介選手にメダルを見せたシーンに涙腺崩壊です」などの声が寄せられた。

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