球宴を超えるものとは…後半戦の大谷の見どころ

[ 2021年7月15日 09:55 ]

オールスター戦、本塁打競争で最も注目されたエンゼルスの大谷(ロイター)

 前日に行われたオールスター戦、前々日の本塁打競争で最も注目されたのは、エンゼルスの大谷だった。普段大リーグを見ていなくても、大谷をきっかけに関心を持ち始めたファンの方も多いだろう。そこで、後半戦の大谷について、主な見どころをまとめてみた。

 (1)タイトル&記録 前半戦で両リーグ断トツの33本塁打。2位のゲレロ(ブルージェイズ)には5本差をつけている。年間60本ペースで、日本選手初の本塁打王と同時に、過去5人しか達成していない60本到達に期待がかかる。70打点もトップのゲレロに3差の3位だ。投手としては4勝。1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打も視野に入る。

 (2)注目対決 同地区チーム以外で言えば、今月22~25日(日本時間23~26日)のツインズ4連戦で前田と対戦する可能性がある。8月27、28日(同28、29日)、9月7、8日(同8、9日)のパドレス戦ではダルビッシュとの初対決が実現する可能性も。また、日本選手対決以外でも8月16日(同17日)には今月雨で流れたヤンキースタジアムでのヤンキース戦があり、同10~12日(同11~13日)にはブルージェイズ4連戦(ダブルヘッダー含む)。ゲレロとの投打での「直接対決」は見逃せない。

 (3)順位争い ネット上で「なおエ」という言葉が流行するように、チームの成績が見落とされがちだが、エンゼルスはギリギリのところでプレーオフ争いに踏みとどまっている。現在は貯金1で、ワイルドカード圏内まで5・5ゲーム差。トラウト、アップトン、レンドンら離脱している主力が戻れば、追い上げが不可能な位置ではない。

 大谷は球宴出場後、メジャー4年目で一番の思い出かと問われ「今のところは一番に近いんじゃないかなと思います」と答えた上で「ポストシーズン、ワールドシリーズに出られたら更新されていくんじゃないかと思う。そこを目指して頑張りたいと思います」と続けた。実現すれば、球宴をしのぐ盛り上がりとなるはずだ。(記者コラム・大林 幹雄)

続きを表示

2021年7月15日のニュース