中畑清氏 “去年ならエース”状態上がらぬ菅野と大野雄…復調度合い鍵 抑えは勢いある平良に期待

[ 2021年6月17日 05:30 ]

巨人・菅野
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 2004年のアテネ五輪でヘッド兼打撃コーチを務め、病に倒れた長嶋茂雄監督に代わって監督代行で銅メダルを獲得したスポニチ本紙評論家の中畑清氏(67)が稲葉監督にエールを送った。同氏は投手陣に対する不安を示したが、攻撃陣を含めたチーム一丸での金メダル獲得を願った。

 前回のプレミア12の流れからある程度予想されたメンバーだけど、今年の状態を見ればいい選手と悪い選手がはっきりしている。そのまま選んでよかったのだろうか。

 投手陣が不安だ。菅野、大野雄は強豪国相手に試合をつくれるのか。去年なら左右のエースという位置づけだったけど、今年は内容がよくない。まだ1カ月以上あるとはいえ、どれだけ状態を上げられるか。宮城、早川といった勢いのある若手を抜てきする手もあったと思う。

 リリーフにも調子を落としている投手がいる中、抑えは今一番勢いのある平良だ。国際大会は初めてでも、いつも通り威風堂々と躍動すれば必ず抑えられる。今季まだ無失点。五輪で初失点なんてことにならないよう、その前に1点取られておいてほしいな。

 野手は将来の球界を考えて佐藤輝に大舞台を経験させ、代走で雰囲気を変えられる周東を選んでほしかったという部分もあるけど、攻撃的なオーダーが組める。柳田を1番に入れて勢いをつけたい。4番には21歳の村上を推したいね。

 04年アテネ五輪は最年長の宮本慎也を中心とした最高のチームだったけど、予選リーグに続き準決勝でオーストラリアに敗れて銅メダル。「全勝で金メダル」にこだわりすぎた私の青さが出た。稲葉監督には就任から4年の経験を生かして迷いのない決断、采配を期待したい。重圧はあると思う。地元開催だからなおさらだ。その中で生きた駒を使い切り、私の不安を吹き飛ばしてほしい。(本紙評論家)

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