無名だった阪神・青柳が五輪戦士に「控え選手の勇気になるかな」、本番では“初見殺し”に期待

[ 2021年6月17日 05:30 ]

<阪神全体練習>アップをする阪神・青柳(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・青柳は驚きと喜びを率直に言葉にした。「初めてなので、驚いているのが一番という感じ。誇りを持って頑張りたい」。先発陣の一翼を担って3年目。5勝2敗、防御率2・17の数字が示すように年を追うごとに安定感が増してきた。下手と横手の中間に当たる自称「クオータースロー」は唯一無二で、国際大会では“初見殺し”が期待される。

 稲葉監督の「ゴロを打たせる投手として先発、リリーフ両方での活躍を」という構想に呼応し、「優勝の一つの駒になれるように頑張っていきたい」と強い覚悟をのぞかせた。

 生麦中(横浜市)の軟式野球部では3番手投手。川崎工科、帝京大でも全国的には無名で、ドラフト5位から侍ジャパンまで上り詰めた。「控えに回っている選手や中学生の勇気になるかな。僕自身、苦手なことが多いんで、野球で…。そういう人でも代表になれる。少しでも、そう思ってもらえたら、うれしい」。背番号12で背負う日の丸。遠く夢見た舞台で、今度は夢を与える側になる。(阪井 日向)

 【青柳に聞く】
 ――五輪は地元の横浜が主会場。
 「地元で投げられるというのは、うれしいこと。しっかりと結果を出したい」

 ――他の代表選手から吸収したいことは。
 「他球団にそんなに知り合いもいない。トップの投手がどういう調整しているか、どういう投球しているか、どういう考えでやっているのか、気になるところ。矢野監督から“日の丸を背負うという経験をしっかりしてこい。それを経験できることが、スゴくいいことになるから”と言われた。まずは代表をしっかり経験できるようにやっていきたい」

 ――屋外球場で天候も気になる。
 「先発じゃないかもしれないんで、関係ないかな、と。雨は降っても、先発の人のせいにします(笑い)」

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2021年6月17日のニュース