最高の手応えとともにシーズンイン OP戦優勝の阪神・矢野監督「自信はあります」

[ 2021年3月22日 05:30 ]

オープン戦   阪神1ー1オリックス ( 2021年3月21日    京セラD )

<神・オ>試合終了後、エアタッチをかわす阪神ナイン(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は21日、オープン戦最終戦となったオリックス戦で1―1と引き分け、全日程を終了した。9勝2敗2引き分けは堂々の勝率1位。勝負の3年目を迎える矢野燿大監督(52)も総括で自信をみなぎらせた。開幕は3月26日のヤクルト戦。敵地からのスタートダッシュへ、最高の準備を整えた。

 2021年シーズンへ、大きな弾みをつけた。16年以来5年ぶりの勝率1位。オープン戦を“優勝”で飾り、まずは1冠となった。目指す36年ぶり日本一へ順調な船出。矢野監督は確かな手応えを感じ取った。

 「当たり前の基準を上げていこうっていうね。ずっと言ってきている中で、ほんとにその基準が上がった結果が、こういうふうに数字にも出ている。いろんなところで手応えというのを感じた」

 最終戦こそ5安打1得点だったが、チーム打率・267、17本塁打は12球団トップ。ドラフト1位・佐藤輝が加わった打線は、明らかに破壊力が増した。

 「佐藤テルが入ったっていう中で打線もね。面白みが出てきた。そのあたりも手応えを感じるけど、一番の強みといえばやっぱりピッチャー。ルーキーも入ってきたりしながら、本当に誰が入ってきてもおかしくないような争いというのはできた。投打のバランスっていうところが、全体としてできたっていうのが手応えかな」

 そんな打線に負けず劣らず、指揮官が手応えを得たのは強力投手陣だ。チーム防御率2・29は12球団3位に付け、先発、救援とも確実にレベルアップした。勝ちパターンの岩貞―岩崎―スアレスは今季も健在。盤石トリオに加えて、最終戦で無失点リレーを演じた桑原、石井大、小野の3人に飽き足らず、小林、加治屋らもブルペンでスタンバイする。

 「早めに仕掛けるというのも打ち切りっていうところではあり得る。つぎ込んでも、遜色ないピッチャー陣が、その他にもまだまだいる。惜しみなくいきたいなという気持ち」

 特別なシーズンであることも、追い風となりそうだ。今季はコロナ下の影響で、延長戦を行わず9回での打ち切りが濃厚。早めの継投策も効果的な戦術となることが予想され、強力ブルペン陣を積極投入することが可能だ。矢野監督は言葉に力を込める。

 「この勢いは、この気持ちでさらなるシーズンで成長していける自信はあります」。開幕まで残り4日。勝負の3年目を迎える矢野阪神が“最幸”へのスタートダッシュを切る。(山本 浩之)

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