【データで振り返る2020年の阪神(1)】セ界一だったブルペン陣 先発陣には“守備力”問題も

[ 2020年12月29日 09:00 ]

セ・リーグ各球団の先発、救援投手別の成績
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 阪神の今季の戦いをデータで3回に分けて振り返る。第1回は「投手編」。

 阪神のチーム防御率3.35は、巨人に次ぐリーグ2位。中でも救援防御率3.31はトップで救援陣による20勝も最多と、強力なブルペン陣がチームを支えてきた。

 ただ、その顔ぶれは昨季から大きく変わった。助っ人のジョンソン、ドリスが退団。島本は左肘に不安を抱えて登板がなく、守屋は故障の影響で3試合に終わった。柱と期待されたベテランの能見と藤川は開幕から不振で、チームは軌道修正を余儀なくされた。

 藤川の登録抹消以降はスアレスが抑えに回り、25セーブでタイトル獲得。8月中旬から中継ぎ転向した岩貞はチーム2位タイの13ホールドポイントを挙げた。3年目の馬場は32試合、開幕1軍の新人・小川も21試合と奮闘。配置転換と新戦力を抜てきした矢野監督の手腕が大きかったと言える。能見の退団で左腕が手薄になるだけに、4年連続40試合以上登板の岩崎と、岩貞の出来がポイントになりそうだ。

 先発陣も数字だけ見れば悪くない。平均投球回5.84は12球団トップ。6回以上を投げて自責点3以下のクオリティースタート(QS)は66試合もあり、143試合制だった昨季の62試合を上回った。試合をつくれているのに40勝41敗と黒星が先行しているのはなぜか。打線の援護点が多いかどうかという他力的な要素もあるが、投手陣だけで17失策という守備力も一因。投手も投げ終われば9人目の野手。守りの意識を高めて自らの投球を助けてほしい。

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