セガサミー 「西田マジック」で4強入り 元広島の打撃職人の打つ手次々的中

[ 2020年12月1日 05:30 ]

第91回都市対抗野球 第9日準々決勝   セガサミー7-2NTT西日本 ( 2020年11月30日    東京D )

セガサミー・西田監督
Photo By スポニチ

 2回戦1試合と、準々決勝2試合が行われた。準々決勝ではセガサミー(東京都)がNTT西日本(大阪市)を7―2で下し、4強一番乗り。プロ野球・広島で活躍した西田真二監督(60)の采配がさえわたり投打で圧倒し、18年のチーム最高戦績に並んだ。Honda(狭山市)は4―1で西部ガス(福岡市)を下し、11年ぶりの4強入り。2回戦ではNTT東日本(東京都)がヤマハ(浜松市)を11―1の7回コールドで破った。

 打つ手、打つ手が次々と当たる。セガサミー・西田真二監督のタクトに選手が躍り、4強入り一番乗りを果たした。

 まずは今大会初めて先発起用した「9番・捕手」の吉田だ。2回2死二塁、左翼線へ先制二塁打を放った。先発・森井との相性で起用したが、巨人・岡本と智弁学園(奈良)の同期で14年春夏の甲子園を沸かせた勝負強さを見抜いていた。「岡本みたいな打撃はできないけど森井のためにも打ちたかった」。吉田は今年2月、宮崎でのキャンプ時に岡本と偶然再会。豪打の旧友のようにチェンジアップを叩いた。

 3回1死一、三塁では、前の打席まで5打席連続三振の5番・沢良木に代打・平田を起用した。「(松山出身の)沢良木は伊予のゴジラと言われているけど、今は伊予のミニラだから。平田は最近打っている」。期待に応える右前適時打に平田は「監督から“今日はチャンスで使う”と言われたので、序盤から準備していました」としてやったりだ。

 2人とも今大会初安打初打点。「結果を出す選手が凄い」としたが、現役時代に代打の切り札として活躍した指揮官の目が生きた。観戦したセガサミーHD・里見治会長(78)も「選手を掌握しているから、采配が当たる」と絶賛した。

 指揮官は試合後「大原が先輩に花を持たせてくれたかな」と同じPL学園OBで13歳年下のNTT西日本・大原周作監督に敬意を表した。「道半ば、次へ準備するだけ」。一発勝負に懸けてきた勝負師の力は健在だった。 (伊藤 幸男)

 ▼セガサミー森井(最速152キロ右腕が右肩の違和感から復帰、今大会初登板。先発で3回2安打1失点)万全ではないが、良い感じで戻ってきている。肩を考慮して3回だった。次は9回いく気持ちで。

続きを表示

この記事のフォト

2020年12月1日のニュース