野村氏や森氏ら 捕手出身の名将は多いが、経験や適性が重要

[ 2020年12月1日 05:30 ]

92年、西武・森監督(左)と握手するヤクルト・野村監督はVサイン
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 日本一監督に続け!来季のプロ野球は、新たに就任した楽天・石井一久監督(47)、DeNA・三浦大輔監督(46)を含め、投手出身の監督が12球団の半分を占める6人となる。

 【記者の目】捕手出身の名監督、故野村克也氏は「外野手出身に名監督はいない」、さらに「投手出身は監督には向かない」と言った。外野手はダイヤモンドから離れ、試合の当事者になりにくい。投手はお山の大将。自己中心的な考え方が、監督に向かないというのが理由だ。

 日本一の回数では巨人V9監督の川上哲治氏ら内野手出身が圧倒的に多く40回。野村氏ら捕手出身は13回で続くが、名監督の多い印象も強い。「現場監督」と呼ばれる通り、試合をマネジメントする。投手のリードはもちろん、相手の攻撃を防ぐための野手への守備位置の指示、視野の広さが必要だからだ。代表的な例が巨人V9の正捕手であり、指揮を執った西武で日本一6度を誇る森祇晶氏だ。

 投手出身最多5度の日本一を誇る工藤監督は西武で森氏から学び、ダイエー(現ソフトバンク)、巨人で「優勝請負人」と呼ばれた。そうした経験を監督でも生かした。短期決戦での継投策は絶妙。今回の第4戦でもベテランの和田を2回で見切り、7人継投で逃げ切った。打者の調子も見極め、ベストなオーダーを組む。監督の向き不向きはポジションも関連するが、それ以上に経験や適性が重要だろう。(野球デスク・飯塚 荒太)

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