【10・26ドラフト注目】独協大・並木 「サニブラに勝った男」中大・五十幡よりも速い男

[ 2020年10月26日 05:30 ]

これでGoToプロ(5)

手動計測で50メートル5秒32をマークした韋駄天(いだてん)の独協大・並木秀尊
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 いよいよ、夢をかなえる日が来た。きょう26日のドラフト会議。俊足外野手の並木は「いつもテレビで見てた側なので実感が湧かない。緊張もしているし、どうなるのかなというのが一番」と言った。普段は埼玉県内のラーメン店や居酒屋でアルバイトをしながら、部活と両立する普通の大学生だ。ただし、ただ者ではない。

 市川口時代は指導者を目指していたが、当時の監督から「(その快足で)プロを目指せる」と背中を押された。実家から通学できる独協大に指定校推薦で進学し、教員を目指しながら首都2部リーグでプレーしてきた。転機は昨年12月の大学日本代表合宿。亀田晃広監督の推薦に加え、上田樹主務が編集した動画が選考の決め手になり、招集が決まった。50メートル走では手動計測で5秒32をマーク。「サニブラウンに勝った男」こと中大・五十幡亮汰の5秒42を上回り、注目を浴びるきっかけをつかんだ。

 秋のリーグ戦ではスカウトが続々と視察。通算23盗塁で二盗は一度も失敗がなく、進路をプロ一本に定めた。爆発的なスタートダッシュを生む秘密は身体能力にある。例えば高さ120センチの台に踏み板なしでジャンプ1回で乗ってしまう。その強烈な脚力に加え「盗塁の時はガチガチにならないように。(前方に置く)右足は浮いた状態にしている。とにかく柔らかくいることを心掛けている」という。

 スカウトからも「スタートに柔らかさがある。その部分では五十幡を上回る」との評価や「飛んでいるみたい」と驚く声もある。指名されれば、独協大初のプロ野球選手が誕生する。その足でプロの世界へ駆け上がる。(松井 いつき)

 ◆並木 秀尊(なみき・ひでたか)1999年(平11)3月23日生まれ、埼玉県出身の21歳。小2から野球を始める。川柳中軟式野球部とKボールの渡部オールスターズを経て、市川口では1年春からベンチ入り。甲子園出場なし。独協大では1年春からリーグ戦に出場。1メートル70、70キロ。右投げ右打ち。

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2020年10月26日のニュース