広島・森下 白星は先輩の柳に譲るも新人王&防御率の2冠見えた! 達成なら99年上原以来の快挙

[ 2020年10月18日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2-5中日 ( 2020年10月17日    マツダスタジアム )

<広・中(19)>8回、チームが逆転されるも、ベンチから懸命に応援する森下(中)(撮影・椎名 航)
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 逆転された瞬間をベンチの最前列で見届けた。新人王を争う巨人・戸郷を抜く9勝目が消滅。広島のドラフト1位・森下は1点を取られたことを悔いた。

 「ゼロで抑えたかった。もう少し何かできたかなとも思う」。2―1の7回無死一塁で代打を送られ、直後の8回に塹江とフランスアが4失点。森下を96球で交代させ、継投が裏目に出た佐々岡監督は「勝ちパターンの継投で失敗したのは監督の責任。打順もあったし、1年目ということもある」と悔いた。

 明大の3学年先輩の中日・柳との初めての投げ合い。森下は「柳さんとこうして投げ合えて明治に入ってよかった」と感無量だ。大学時代は寮で同部屋。「結果を出さないと信頼される投手にはなれない」と言われたことを胸に刻み、エースナンバー11を継承した。武器にしているカーブも教えてもらった。

 そのカーブで2回にビシエドを空振り三振。4番打者から3打席連続空振り三振を奪った。打席でも2回の初対戦で柳の141キロ直球を捉える右翼線二塁打。「投手相手で真っすぐだけだったので」と謙遜したが、柳が打席に立った3回1死一塁では146キロ直球でスリーバントを失敗させ、投球内容を含めて「投打」で勝った。

 勝ち星こそ先輩に譲ったが、新人王に前進した。通算105回2/3で再び規定投球回に達し、防御率2・21はリーグ4位。1・92でトップの中日・大野雄が視界に入る。新人で最優秀防御率のタイトルを獲得すれば、1999年の上原浩治(巨人)以来21年ぶりの快挙となり、おのずと新人王の道も開けてくる。

 登板は残り3か4。2桁勝利を目標にする23歳は「勝つことだけを意識したい。試合をつくれば、結果はついてくる」と力強く言った。

 《防御率4位にランクイン》森下(広)が105回2/3で規定投球回に再到達。防御率2.21でセの4位にランクインした。規定投球回の120イニングには残り14回1/3。広島の新人が到達すると14年の大瀬良(14位=4.05)以来13人目。防御率2.50未満となるといずれも明大の先輩に当たる62年池田英俊(12位=2.44)、12年野村祐輔(2位=1.98)に次ぎ球団3人目になる。またセ防御率1位の大野雄(中=1.92)とは0.29差。99年上原浩治(巨=2.09)が最後の新人の最優秀防御率にも期待がかかる。新人王を争う戸郷(巨=8勝)に勝ち星では差をつけられなかったが投球回、防御率は戸郷の84回2/3、2.76をいずれもリード。奪三振も戸郷の85に対し112と内容面では優位に立っている。

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