阪神・小幡 高卒2年目野手22年ぶり初打点!絶妙スクイズ&ヘッスラで内野安打2本 

[ 2020年8月30日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6―5広島 ( 2020年8月29日    マツダ )

<広・神>3回2死満塁、二塁適時内野安打で、一塁にヘッドスライディングする小幡(撮影・椎名 航)
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 19歳の新星がチームを奮い立たせた。4試合連続で「8番・二塁」で先発した阪神・小幡が2安打2打点。プロ初打点と初適時打の活躍で、白星をもたらした。

 「どんな投手であれ、すごく意識はしていなかったです。必死に食らいついた結果だったので良かったです」

 高卒2年目らしからぬ読みだった。先制した直後の2回1死一、三塁で、初球のセーフティースクイズを一塁線ギリギリに転がした。「そういうサインが来ると予想していたので意外と冷静にいけた」。一塁内野安打となり大山を生還させると、松山の悪送球を誘い梅野もホームを踏んだ。出場6試合12打席目にして、うれしいプロ初適時打となった。

 必死のプレーがさらなる得点を生む。4―0の3回2死満塁。一、二塁間のゴロに二塁・羽月が追いついたのを確認すると、一塁ベースにヘッドスライディングした。「1点でも多くということでがむしゃらにいきました」。一度はアウトと判定されたが、リプレー検証の結果、覆り2打点目。14年7月の対戦以来6年ぶりに大瀬良を3回で降板させた。

 優しそうな顔立ちからは想像のつかない、闘争心を持つ。8日のウエスタン・リーグ、広島戦で自打球を顔面に当てて鼻骨を骨折。それでも翌日、何事もなかったかのように平田2軍監督に直訴した。「出れます」。最終的に出場を見送られたとはいえ、17年の鳥谷を彷彿(ほうふつ)とさせるのは、使用した黒色のフェースガードだけではなかった。

 矢野監督からは「ラッキーボーイ的なところを発揮してくれている。守備範囲も結構広いんでね。しっかり普通に捕っているけど、あいつやからしっかり追いついているというのはある」と評価された。初のヒーローインタビューでは「がむしゃらに若さを出して頑張っていきます。よろしくお願いします! 」と初々しくあいさつ。若虎の勢いが爽やかな新風を吹き込んだ。(阪井 日向)

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2020年8月30日のニュース