合同練習会シート打撃 “謎の大学生”がドラフト候補から快打、正体は補助役 アピール成功

[ 2020年8月30日 20:11 ]

プロ志望高校生合同練習会 ( 2020年8月30日    甲子園 )

<プロ志望高校生合同練習会>シート打撃で山下から二塁打を放つ杉森(撮影・成瀬 徹)
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 NPBを希望進路とする高校生の合同練習会(甲子園球場)で“謎の大学生”が今秋ドラフト上位候補の福岡大大濠・山下舜平大投手(3年)の直球を完璧に捉えた。故障した選手の穴を埋める形でカウント1―1から始まるシート打撃に参加。分厚い胸板など、たくましい体から鋭いスイングを繰り出し、148キロ直球を左中間に運んだ。

 正体を聞けば、合点がいく。謎の男は同大2年の杉森圭輔捕手。敦賀気比時代は主将を務め、3年夏の甲子園大会に出場。初戦で敗れはしたが「5番捕手」で出場し、関西学生リーグも1年春から出場している。練習会補助の役割が決まった時から「ワンチャンスないかな…。行く以上、どこかでアピールしたい」と色気を持っていたが、期せずして、その絶好機が来た。

 ただし相手は想定外だった。「背番号46が見えたので、もしかして…と思った。打席立った時には“まさか”でしたけど」。今秋ドラフトで上位指名が見込まれる右腕。動画や、実際にブルペンでの投球も見て「角度も凄いし、手元でグンと伸びてくる」と驚いていた。ただ、もちろん大学生としての意地がある。「直球とカーブの両方を頭に入れて、カウント3―1になったので、直球に張っていこうと思った」。狙い通りの打撃だった。

 高校通算19本塁打。二塁送球も最速で1・8秒台中盤を計測する。「プロを目指しているので、大学4年間で力を付けたい。こういう形で名前を残せたので、ここからも努力して頑張っていきたい」。NPBを希望進路とする高校生のための練習会。“主役”の陰で大学生も確かな存在感を示した。

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2020年8月30日のニュース