ヤクルト・原、415日ぶり1勝「乗り越えられて良かった」今季初登板粘った5回3失点

[ 2020年7月22日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト6-4DeNA ( 2020年7月21日    横浜 )

<D・ヤ4>石山からウイニングボールを手渡される原(右)=撮影・島崎忠彦
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 約1年ぶりの復活勝利は「あの日」と同じ横浜スタジアムだった。三塁ベンチでゲームセットを見届けたヤクルト・原は「ここに来るまで凄く長く、つらく感じた。乗り越えられて良かった」と笑顔を見せた。今季初登板は5回3失点。内容よりも勝ち星がついたことが大きかった。

 昨年6月2日のDeNA戦。原はチームの連敗をリーグワーストタイの16で止めた。その約2週間後、1軍のマウンドから姿を消した。上半身のコンディション不良で2軍生活が始まった。原因不明に「どうしたらいいか分からなかった」。そんな時、同僚やメディカルスタッフ、首脳陣が親身になって病院や治療法を紹介してくれた。周囲のサポートで1軍に帰ってきた。

 「緊張した」という初回。2点リードをもらいながら、先頭の梶谷に内角のカットボールを右翼席に運ばれるなど3失点で逆転を許した。それでも「支えてもらっているのだから踏ん張らないと」と、先発の最低限の役割である5回を投げた。

 15年ドラフト1位右腕への期待は大きい。4打点の主将・青木は「柱になってほしい投手。勝ちがついてうれしい」と喜んだ。「自分のことのように考え、付き添ってくれた人がたくさんいた。その一人一人に感謝したい。これまで貢献できなかったので、ここから少しずつ頑張りたい」と原。まだまだ恩返しの機会は多く残されている。(黒野 有仁)

 ☆ヤクルトの昨季16連敗 5月14日の広島戦(マツダ)から6月1日のDeNA戦(横浜)で、1970年に自身が記録したセ・リーグワースト記録に並ぶ16連敗。翌2日の同戦では、プロ初の中4日で登板した原が6回2/3を1失点と好投し、5―2で17試合、21日ぶりの勝利に貢献した。連敗中に3敗を喫した原は試合後、「とにかく連敗を止めたかった。勝てたことが一番良かった」と安堵(あんど)した。

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