西武・山川 3戦連発締め!3連覇&3年連続キングへ新打法絶好調「120試合を戦う準備を」

[ 2020年6月15日 05:30 ]

練習試合   西武4-3ロッテ ( 2020年6月14日    メットライフD )

<練習試合 西・ロ>初回1死一、二塁、山川が左越えに3ランを放つ(撮影・篠原岳夫)
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 3連発締めでリーグ3連覇、3年連続本塁打王へ万全だ。西武の山川穂高内野手(28)が14日、ロッテとの練習試合で、初回に特大の左中間3ラン。19日の開幕に向け、2日以降の練習試合10試合を打率・ 333、5本塁打、14打点と絶好調で 終えた。昨季は夏場に調子を落とした主砲。120試合制となるシーズンを、開幕からトップギアで突っ走る。

 山川のバットから放たれた白球が、左中間席上段で弾む。背番号3は、三塁側席のテレビカメラに向け「どすこ~い!」と3日連続の雄叫びを上げた。

 「先制できて良かった。いい感じだと思う。自分では“こうしたい”という方向に行っている」

 初回1死一、二塁。美馬の142キロのシュートを豪快に運んだ。相手の出はなをくじくアーチは、2年連続キングの好調を知らしめるには十分だ。練習試合10試合のチーム総得点は69点。獅子おどし打線の中心で、山川が存在感を示した。

 6日の中日戦から3戦無安打だったが、10日楽天戦の左越えソロで勢いづいた。ロッテ3連戦初戦の12日は左中間へ3ラン、13日は右越え2ラン。10試合36打数12安打で打率・333、5本塁打、14打点をマークした。8勝1敗1分けで、2日以降の練習試合で12球団トップの勝率にも貢献。「勝つことに越したことはない」と自然と笑みがこぼれた。

 6月開幕で、この時期に好調を維持することは、山川にとって大きな意味を持つ。リーグ連覇の昨季も夏場に不調となり、7月の打率は・173と苦しんだ。8月11日のロッテ戦から4番を外れ、7番で出場。その座は中村にシーズン終了まで譲った。打率は・256に終わり「思い描いていた通りにいかなかった。悔しさの方が多いシーズンだった」と振り返っていた。

 今季は打席で左足を大きく上げず、バットコントロールを高めている。昨季の悔しさを晴らすための新打法。体重も103キロから5キロ減の98キロに絞った。この時期に結果を出す新スタイルこそが、夏場の打撃向上へ向けた糸口となっている。辻監督も「軽く振って飛ぶし、今年は(打)率も上がってくる」と評価。リーグ3連覇に向け、主砲に手応えを感じているようだ。

 本拠メットライフドームでの日本ハムとの開幕戦まであと4日。“3本締め”で仕上げた山川には、大切にするルーティンがある。「行くぞっ、という時には掃除をする。自分の部屋だったり、ロッカーだったりを。そして開幕戦というより、120試合を戦う準備をしたい」。心身ともに準備を整え、前例のないシーズンに臨む。(大木 穂高)

 ○…18年から2年連続本塁打王の山川(西)だが、6月はやや低迷。18、19年とも本塁打は5本止まり。昨年は4月9本、5月11本と量産したが、6月に入りペースダウン。今季は苦手を返上したい。なお、山川は昨年3月29日の開幕戦(対ソフトバンク)で先発4番に座り8回に満塁本塁打。西武の先発4番が2年連続開幕戦本塁打なら90、91年清原以来2人目になるがどうか。

 ○…プロ野球で3年以上の連続本塁打王は62~74年王(巨)の13年を筆頭に5人が記録。西武では53~56年中 西(4年連続)、90~92年デ ストラーデ(3年連続)と 2人。山川が今季もキング になれば球団史上3人目だ。

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