MLB選手会 72試合案を拒否 1カ月以上交渉も決裂

[ 2020年6月15日 05:30 ]

トニー・クラーク氏(AP)
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 大リーグ選手会が13日(日本時間14日)、大リーグ機構(MLB)が提案した7月14日(同15日)開幕の72試合制で試合数に比例した年俸の70%を保証する開催案を拒否した。同会のトニー・クラーク専務理事は声明で「残念ながらリーグとのこれ以上の対話は無駄。仕事に戻る時が来た。いつ、どこ(で開幕する)かを私たちに教えて」とさじを投げ、対案を出さず交渉を終結する考えを示した。

 MLBは無観客開催での大幅減収を考慮し年俸カットを求めてきたが、選手会は3月合意の試合数に比例した年俸を一貫して主張。議論は平行線をたどり1カ月以上に及ぶ交渉は決裂した。ロブ・マンフレッド・コミッショナーには選手会の合意なしに試合数を決めてシーズンを実施する権利がある。10日には今季のシーズン開催の可能性を「100%」と強気な姿勢を見せ、50試合ほどの短縮案で開催との見方が広がるが、強行開幕への道のりも平たんではない。

 依然、米国の新型コロナウイルスの1日の感染者数は2万5000人ほど。関係者の健康と安全を守るガイドラインもまだ合意していない。選手会の交渉終結宣言は突き放し戦略ともみられる。MLBは「選手会が誠実に交渉しないと選んだことに失望している。オーナー陣と協議して最善の道を決める」と声明を発表。今後の双方の対応に注目が集まる。

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2020年6月15日のニュース