ロッテ朗希、さあキャンプイン!日本一の大投手へ「1年目が凄く大事。一日一日大切に」

[ 2020年2月1日 05:30 ]

さあキャンプイン!囲み取材を終えボードを掲げる佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 さあ、球春到来だ。プロ野球は1日、沖縄、宮崎の両県で12球団が一斉にキャンプインする。最速163キロを誇るロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)は石垣島で自主トレを行い、昨季8勝を挙げた種市篤暉投手(21)とキャッチボール。一線級で活躍するプロの球を初めて体感した。「日本一の投手」を目指し、「朗希伝説」がいよいよ幕を開ける。

 ズッシリとした感触が手に残った。これがプロで活躍できる球なのか――。初めて迎えるキャンプインを目前に、佐々木朗は「本物の球」を肌で感じた。

 「とても重たかったです。今日はそんな強度で投げていないと思うので、こう言ったら失礼かもしれないけれど、球の重さが一番印象的でした」

 午前9時から選手宿舎で全体ミーティングを行い、同10時50分に球場入り。昨季チームトップタイの8勝を挙げ高卒3年目でブレークした、同じ東北(青森)出身の種市に「一緒に練習しましょう」と自ら申し出た。1月8日にさいたま市内の寮に入ってから、初めて1軍主戦級とのキャッチボールとなった。

 計81球。距離は約60メートルだったが、低い弾道で飛んでくるボールにプロの凄みを実感。最初は「球筋を確認するため。相手の胸に投げようと思っ た」と山なりの球を交えていたが、18歳の力も徐々に入る。途中から先輩に負けない軌道も描いた。

 今季の開幕投手候補に挙がる21歳右腕も「いやー、凄かった。たぶん、あれでも軽く投げていたんだろうけれど、速かった」と絶賛。最速163キロを誇る後輩のポテンシャルを察知した。

 1軍スタートだが、佐々木朗は体づくりがメインとなる。井口監督は「第1クールはブルペンに入らない」と言い、当面は平地での投球で強度を上げていく。この日、佐々木朗と初めてあいさつを交わした吉井投手コーチも「明日(佐々木朗と)話をする。意見は聞くけれど、高校生だし、こっちから指示することもある。(ブルペンの予定などは)第1クールが終わってからもう一度話さないとな」と明かした。

 球団の大きな期待を背負うルーキーは、将来的に「人類最速170キロ超え」「全タイトル」、さらに「日本一の投手」を目標に掲げる。

 「最終的にどんな選手になるのかというのは1年目が凄く大事だと思う。それをモチベーションにして、一日一日を大切にしながら集中していきたい」

 早く投げたいが、我慢す ることが「日本一への道」となるならば、焦る必要はない。怪物は静かに、そして力強くプロ第一歩を踏み出す。(横市 勇)

《これまでの朗希伝説》
 ☆163キロ 昨年4月にU18W杯代表候補の合宿に参加。紅白戦で打者6人を全て三振に仕留め、初回1死から横浜・内海に投げた3球目が、中日スカウトのスピードガンで高校歴代最速の163キロを計測。

 ☆二刀流 昨年7月21日の盛岡四との岩手大会4回戦。先発して延長12回を194球で投げ抜き、毎回の21奪三振。160キロを計測し大谷翔平の公式戦での高校最速記録に並んだ。4番打者としても12回に決勝2ランを放ち、投打二刀流の活躍でベスト8に導いた。

 ☆プロでもフィーバー ファン集結をにらみ、ロッテは1月の新人合同自主トレの場所をロッテ浦和から1軍本拠のZOZOマリンへ変更。3月下旬発売予定のビックリマンプロ野球チョコでは、新人選手とし て初めておまけシールに抜てきされることが決まった。

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