DeNA筒香、メジャー挑戦表明 横浜への感謝胸に「イチローさん、松井さんを見て憧れた」少年の夢追う

[ 2019年10月30日 05:30 ]

報道陣からの質問に答える筒香(撮影・村上 大輔)
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 DeNAの筒香嘉智外野手(27)が29日、横浜市内のホテルで会見を開き、ポスティングシステムを利用して大リーグに挑戦することを正式表明した。09年ドラフト会議で当時の横浜から1位指名を受けて、ちょうど10年。日本の主砲に成長したスラッガーは横浜の地への感謝の思いを胸に、少年時代から憧れていた夢舞台に飛び込む。

 背筋を伸ばして、筒香がハッキリとした口調で決意を述べた。

 「私、筒香嘉智はポスティングシステムにてメジャーリーグ挑戦を決断いたしました。快く認めてくださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます」

 昨年11月の契約更改交渉で、球団側にメジャー挑戦の意向を伝えた。あれから1年。三原一晃球団代表は申請時期について「エージェントと話をして、そこから決める」としたが、ついに夢に向かって本格的に動きだす。

 少年時代から憧れていた舞台。筒香は「イチローさん、松井秀喜さんが活躍している姿を小さいころに見て、憧れが強くなっていった。世界の素晴らしい選手が集まっていて、世界一レベルが高い場所だと思う」と思いを語った。

 20本塁打以上をマークした日本選手は松井(ヤンキースなど)、大谷(エンゼルス)だけ。日本のパワーヒッターがメジャーで成功した例は少ないが、15年オフにはドミニカ共和国のウインターリーグにも参加し、世界を見据えてきた。「自分の力を最大限に発揮できる準備をして、思い切って挑戦したい」と覚悟を持って挑む。

 和歌山から横浜高に入学し、ドラフト1位で入団した横浜(現DeNA)で10年。17年WBCでは侍ジャパンの4番を任されるほど、大きく成長を遂げた。「人生の約半分を横浜の地で過ごすことができました。ファンの皆さまの温かいご声援で今の自分がある」と第二の故郷へ感謝の思いは強い。

 八村塁(NBAウィザーズ)も所属する米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」と契約し、代理人はダルビッシュ(カブス)と同じジョエル・ウルフ氏に決まっている。「守備も走塁も打撃も全部大事。チームの勝利に必死になって貢献する姿を見ていただきたい」。幾度となく架けたアーチを、筒香は海の向こうでも描く。(町田 利衣)

 ▽ポスティングシステム 日本の所属球団は11月1日から12月5日までの間に大リーグ側に申請し、米30球団に通知された翌日から30日間、獲得希望の全球団と交渉できる。契約金、年俸、バイアウト(契約解除)額の総額を「トータル・ギャランティー・バリュー」とし、2500万ドル(約27億2500万円)までの部分に20%、2500万ドルから5000万ドル(約54億5000万円)までに17.5%、5000万ドルを超えた部分に15%をかけた額を足し譲渡金を算出する。本制度は18年11月1日から3年契約。

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