斎藤隆氏、オールスターに驚き 街全体が「お祭り」ムード

[ 2019年7月19日 02:30 ]

オールスター戦の2回に初登板し、1回無失点で日本選手初の勝利投手になったヤンキース・田中
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 【斎藤隆氏サミー・リポート】今年のMLBオールスターゲームは、22年ぶりにインディアンスの本拠地クリーブランドで開催されました。米メディアによると、経済効果は6500万ドル(約70億円)だそうです。今回、現地に行って驚いたのは、球場の中だけではない、街全体の盛り上がりです。

 球場近くのコンベンションセンターでは、「Play Ball Park」と呼ばれるイベントが開催されていました。幕張メッセと同じくらいの巨大なフロアに、グッズショップなどが並び、子供が遊べる40以上の野球アトラクションやVRの体験コーナーもありました。入場料は大人25ドル(約2700円)、子供18ドル(約1940円)。私が会場に足を運んだ日もあふれんばかりの人で、5日間で15万人が訪れたそうです。このスケールの大きさは、日本では想像できません。

 米国では、オールスターゲームが行われる前の週末から「オールスター・ウイーク」として、さまざまなイベントが行われます。前日の本塁打競争は有名ですが、前々日にはマイナーリーグの有望株を集めた「フューチャーズ・ゲームズ」、さらに「オールスター・レジェンド&セレブリティー・ソフトボールゲーム」なるイベントも。往年のMLBのスター選手だけでなく、元NBA選手、俳優、ミュージシャンら各界の著名人が参加するソフトボールの試合で、3万4386人の観衆で埋まりました。その1日前には、全米から選ばれた高校生による本塁打競争もありました。

 30球団ある米国では、オールスターの舞台が順番に回ってきたとしても、我が町にやって来るのは30年に1回。それだけにオールスターゲームの1試合だけではなく、数日前からさまざまなイベントを開催し、野球ファンもいろいろな楽しみ方でお祭りムードをつくります。

 MLBのエンターテインメントとしての見せ方にはいつも感心させられます。来年は、40年ぶりにドジャースタジアムで開催されます。ロサンゼルスにもばく大な経済効果をもたらすのでしょう。(パドレス球団アドバイザー)

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2019年7月19日のニュース