阪神・近本、併殺打0継続へ 金本氏の全力疾走“継承”「若い時から続けられるように」

[ 2019年6月28日 05:30 ]

走り込む近本 (撮影・成瀬 徹)
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 金本イズムで、併殺0の継続を誓った。不動の1番・近本は開幕から72試合322打席を消化し、いまだ併殺打なし。数字をさらに上積みするべく、キーワードに掲げたのが全力疾走だった。

 「金本さんは併殺打が少なかった選手と聞いた事がある。晩年まで全力疾走を続けていたので、若い時から僕も続けられるようにやりたい」

 最高の手本となるのが、前監督の金本知憲氏(本紙評論家)だ。現役時代に1002打席連続無併殺というプロ野球記録を樹立。たとえ凡打に終わっても全力疾走を貫いた。21年間に及んだ現役生活でも併殺打は通算96回。走者がたまった状態で打席に立つケースが多い中軸打者であったことを思えば、その少なさは際立つ。

 併殺崩れにおけるチームへの貢献度は、言うまでもなく大きい。50メートル走5・8秒を誇る虎の快足王。ヒットや四球での出塁がかなわずとも、塁にいるだけで相手バッテリーには大きな重圧をかけることができる。矢野監督からは改めて「近本が(塁に)出るのは相手にとっても嫌だし、こっちとしては1回でも多く出塁してもらうということが、近本の価値を上げていくことにもなる」と大きな期待をかけられた。

 この日は全体練習終了後に、約20分間の居残りマシン特打などを行った。6月に入り、月間打率は87打数16安打の・184。5月終了時に・304だった打率は、蓄積疲労の影響などもあり・268まで低下した。

 「試合が始まってくると、毎日の調整だったり、修正しかできないので、こういう期間にレベルアップしたい」

 29日から再開するリーグ戦に向け、打棒復活に重きを置く。「相手がこうしてくるだろうと考えるとダメになるので、まずは来た球を仕留められるように」。シンプルかつ積極的なスタイルで、目の前の壁をぶち破る。 (長谷川 凡記)

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2019年6月28日のニュース