広島　床田、連敗止め724日ぶりプロ2勝目　左肘手術乗り越え歓喜

セ・リーグ   広島10―3阪神 （ 2019年4月6日    マツダ ）

＜広・神＞6回2失点で2年ぶりの白星をあげた床田（撮影・大森　寛明）
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　724日ぶりのプロ2勝目へ最大の難所は5回に訪れた。2点差に迫られ、なお1死二塁。広島・床田は「余計に力を入れた」とギアを入れ替えた。北條をカウント2―2からのツーシームで空振り三振。続く糸井の初球に最速149キロを計測し、カウント1―2から2球続けた内角球をファウルさせた後、6球目の外角148キロで空振り三振を奪った。6回2失点、6奪三振の力投で連敗を止めた。

　「この前の連敗は自分から始まった。最少失点なら打ってくれると思っていた」

　新人だった17年7月に左肘のトミー・ジョン手術。球団はトレーナーら3人を米国に派遣し、綿密な復帰プランを練った。持ち帰ったのが「ハーフマウンド」。肘に急な負担がかからないように傾斜を半分に緩めた床田専用のマウンドが大野練習場のブルペンに用意された。

　「復帰までの過程をかなり細かく設定してくれた。“今日は80％で何球”とか。今年チームの力になれなかったら、サポートの意味がなくなってしまう」

　固い決意で迎えた開幕から2度目の登板。力投の後、同世代の鈴木と一緒にお立ち台に立った。2年前のプロ初登板では黒星を消す同点打、前回3月30日巨人戦も本塁打で援護してくれた。「日本一頼りになる同級生です」。4番の隣でリハビリの日々を思った。「つらかったけど、1軍の舞台に立ててうれしい」。17年4月12日の巨人戦以来の白星。復活は始まりに過ぎない。一気に飛躍するための第一歩を力強く本拠地に刻んだ。（河合　洋介）